中国 春節の帰省本格化 北京市当局 五輪控えオミクロン株警戒

中国では、旧正月の春節に合わせた大型連休を前に、17日から出稼ぎ労働者などの帰省が本格化しました。一方、北京市の当局は、オリンピックの開幕を控え、新型コロナの変異ウイルス、オミクロン株への警戒を強めていて、感染が確認された地域への訪問は控えるよう呼びかけています。

中国では旧正月の春節に合わせた大型連休を前に、17日から出稼ぎ労働者などの帰省が本格化し、南部、広東省の広州駅では、列車が出発する6時間以上前から大きな荷物を抱えて待つ人もいるなど、帰省する人たちで混雑しました。

一方、オリンピックの開幕を来月4日に控えた北京市の当局は新型コロナの変異ウイルス、オミクロン株への警戒を強めていて、感染が確認された地域への訪問は控えるよう呼びかけています。

北京駅では、例年に比べ帰省する人の姿は少なく、これから故郷に戻るという警備員の男性は「北京で過ごしたほうがいいが、長く家を離れているので帰りたい」と話していました。

帰省しないという駅近くの駐車場で働く男性は「両親に会いたいが、故郷に戻っても14日間の自宅隔離とPCR検査が必要で、北京にとどまったほうがましだ」と話していました。

中国政府は、17日から40日間で延べ11億8000万人が移動する見通しだとしていますが、北京や天津、上海など各地でオミクロン株の感染者が確認される中、移動の際にPCR検査を義務づけるなど、春節の大型連休に伴う感染拡大に神経をとがらせています。