きょう通常国会召集 夏の参院選にらみ 与野党論戦へ

第208通常国会が17日、召集されます。新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、政府・与党は対策の強化や経済の立て直しに向けて新年度予算案の早期成立を目指す方針です。これに対し野党側は、政府のコロナ対策の不十分な点を追及するなど、夏の参議院選挙をにらんだ与野党の論戦が始まります。

召集日の17日は、天皇陛下をお迎えした開会式に続き、衆参両院の本会議で岸田総理大臣による就任後初めての施政方針演説など政府4演説が行われます。

施政方針演説で岸田総理大臣は、新型コロナの感染が急拡大する中、オミクロン株の特性を踏まえて医療提供体制を強化し、3回目のワクチン接種を前倒しすることなどを説明するとともに、賃上げへの期待を強調することにしています。

政府・与党は、一般会計の総額が過去最大の107兆円余りとなる新年度予算案の年度内成立を図るとともに、▽経済安全保障を強化するための新たな法案や、▽子ども政策の司令塔となる「こども家庭庁」を創設するための法案などの成立を目指す考えです。

これに対し野党側は、政府のコロナ対策は不十分な点があるとして、病床の確保を強化するための法整備などを求めることにしています。

また、岸田政権が目指す賃上げでは、格差の解消につながるか見通せないとして、実効性のある具体策を示すよう追及する方針です。

通常国会の会期は6月15日までの150日間で、会期延長がなければ参議院選挙は7月10日に行われる見通しで、参議院選挙をにらんだ与野党の論戦が始まります。