大学入学共通テスト終わる “事件や津波情報 異例の2日間”

「大学入学共通テスト」は16日までの2日間の日程が終了しました。
感染拡大に加え、初日は会場前で受験生らが切りつけられる過去に例のない事件が起きて警備が強化され、2日目の16日は、津波警報や津波注意報が発表されるという異例の状況の中で受験生が試験に臨みました。

およそ53万人が出願している「大学入学共通テスト」は、15日と16日の2日間の日程で実施され、16日は津波警報や津波注意報が発表されている中で試験が始まりました。

試験を実施する大学入試センターによりますと、津波警報が出される中での実施はこの40年ほどで例がなく、全国677の会場のうち、津波警報の影響で岩手県宮古市の「岩手県立大学宮古短期大学部」で試験が中止され、受験生は再試験の対象となっています。

また、津波注意報や人身事故で交通機関のダイヤが乱れ、21の会場で合わせて3417人の試験開始が繰り下げられました。

全国の会場では15日、東京 文京区の東京大学の前で受験生など3人が切りつけられた事件を受けて警備が強化され、東京 目黒区の東京工業大学でも、正門近くに警察が常駐したり警備員が学内を巡回したりして対応していました。

会場内では受験生の席の間隔をあけるなど感染対策が徹底される中、受験生が試験に臨んでいました。

大学入試センターによりますと、3つの会場で3人の受験生の不正行為が確認され、このうち1人は、解答を検索しようとスマートフォンを太ももの間に挟んでいたということです。

また兵庫県の会場では、配慮が必要な受験生1人への対応に誤りがあり再試験の対象となっています。

共通テストの本試験は2日間の日程を終えましたが、大学入試センターや文部科学省は、陽性者や濃厚接触者となったり避難指示などの影響を受けたりして、試験を受けられなかった受験生については、追試験で対応するとしています。

また、事件で被害に遭った受験生についても、本人の意向やけがの状況を確認した上で、受験機会の確保に向け最大限対応するとしています。

追試験は今月29日と30日に全国48か所の会場で行われます。

津波警報 避難先で一夜明かした受験生も

大学入学共通テストの試験会場となっていた鹿児島県奄美大島の高校では、一時、津波警報が出たため、避難先で一夜を過ごした受験生も2日目の試験に臨みました。

試験会場の鹿児島県奄美市の大島高校では、16日に2日目の大学入学共通テストが午前9時半から予定どおり行われ、およそ230人が試験に臨みました。

16日未明に津波警報が出されたため、避難先で一夜を明かした受験生もいて、疲れ切った様子で会場をあとにしていました。

受験生の1人は「山に避難していて夜も十分に睡眠がとれなかったので無事に終えることができてほっとしています」と話していました。

また別の受験生は「きょうは避難所から制服に着替えて試験を受けに来ました。いろいろなことがありすぎて、もう何も感じられなくなり疲れました」と話していました。

大学入試センターによりますと、津波に関する避難指示が出て受験できなかった場合などは、受験票に記載された「問い合わせ大学」に連絡したうえ、今月30日に追試験の対応をとるということです。