沖縄県 高齢者に感染波及 専門家から強い危機感訴える意見

沖縄県は15日、感染症の専門家などによる会議を開きました。県内では若い人が中心だった感染が高齢者に波及し、来週以降も高齢者の感染がさらに増えるという見通しが示され、専門家からは強い危機感を訴える意見が相次ぎました。

沖縄県では新型コロナの新規感染者が3日連続で1500人を超え、15日は1829人と過去最多を更新しました。

新型コロナ用の病床の使用率は53.2%と、国が緊急事態宣言などの強い対策を取る目安の1つとなる50%を超えました。

こうした中、15日、県庁で感染症の専門家などによる会議が開かれました。

この中で、家庭などで感染したり濃厚接触者になったりして働くことができない医療従事者が、県内の90の医療機関で合わせて1171人に上ることが報告されました。

また、若い人が中心だった感染が高齢者に波及し、県内60か所の高齢者施設では職員や入所者の間で感染が確認されているということで、来週以降も高齢者の感染はさらに増えるという見通しが示されました。

専門家からは「このままでは医療の確保が後手後手になりかねない」とか、「濃厚接触者となった医療従事者が働いていること自体が医療機関として緊急事態だ」などと、強い危機感を訴える意見が相次ぎました。