急激な感染拡大の沖縄 医師「不足人員補える次元超えている」

新型コロナウイルスの急激な感染拡大に伴って沖縄県では医療従事者に感染者が出て人手が足りなくなっています。
コロナ患者に対応する医師は、「不足している人員を補える次元をもはや超えている」と述べ、ひっ迫した医療現場の現状を訴えました。

沖縄県では新型コロナに感染したり濃厚接触者になったりするなどして働くことができない医療従事者が相次いでいて、一部の医療機関では診療にも影響が出ています。

うるま市の県立中部病院では、人手不足のため外来診療の制限などを行っていて自衛隊から看護官が派遣されています。

感染症内科の椎木創一医師は14日夜、1200人余りいる職員のうち、医師を除く看護師や事務職員などおよそ80人が出勤できずにいることを明らかにしました。

多くは家庭内で感染するなどしていて、連日10人以上の規模で増えているということです。

椎木医師は、「去年夏の第5波のピーク時の倍の職員が休んでいて、不足している人員を補える次元をもはや超えている」と述べ、ひっ迫した現場の状況を訴えました。

この状況がさらに悪化しないよう病院では、勤務をやりくりするなどして業務をカバーし合う態勢を強化し、少しでも症状が出たスタッフが休めるようにしているということです。

椎木医師は、「休みたいと言える雰囲気と、それに対応できる体制をどう構築しておくかが非常に重要だ」と述べ、感染拡大の防止には働き方にも工夫が必要だと指摘しました。