大手製薬会社30代男性社員の自殺 労基署が労災と認定

大手製薬メーカー「アステラス製薬」で働いていた30代の男性がうつ病になり、3年前に自殺したのは人事異動後の経験のない業務で精神的な負担が増えたことや長時間労働が原因だったとして労災と認定されたことがわかりました。

労災と認められたのは「アステラス製薬」で正社員として働いていた33歳の男性です。

会見した遺族や代理人弁護士によりますと男性は2009年に入社し、およそ6年半営業所での勤務を経験したあと、2015年10月に本社に異動となり、医師が参加する学会や講演会の運営などを任されました。

しかし、その半年後にうつ病になり休職と復職を繰り返し2019年12月に自殺しました。

遺族からの労災申請を受けて労働基準監督署が調べた結果、男性は人事異動後の経験のない業務で精神的な負担が増えたことや、うつ病を発症した5か月前には1か月の時間外労働が71時間余りにのぼっていたことなどがわかり先月、労災と認定されました。

会見した68歳の父親は「親思いの優しい息子でした。今でも悲しみが癒えることはありません。息子は会社にとっては一社員でしょうが、私たちにとってはかけがえのない家族でした。会社では人の命を守る薬をつくっていますが社員の命も守ってほしい」と話していました。

「アステラス製薬」は「当社の社員が亡くなったことを大変重く受け止めており、改めてお悔やみ申し上げます。労災認定されたことはきょう認識しましたが、認定の理由を把握しておらず現段階で詳細についてはお答えできません」とコメントしています。