「ジビエセンター」を開設 前澤友作氏の寄付金活用 千葉 館山

千葉県館山市は、県内出身の実業家、前澤友作さんの寄付金の一部を活用して、農作物に被害を与える野生のイノシシなどを食肉として加工処理する「ジビエセンター」を開設しました。

この「館山ジビエセンター」は、館山市がおよそ1200万円をかけて新たに整備し、先月23日オープニングセレモニーが開かれました。

館山市が整備の費用に活用したのが先月、日本の民間人として初めて国際宇宙ステーションに滞在する宇宙旅行をして話題になった、千葉県出身の実業家、前澤友作さんからの寄付金です。

前澤さんは3年前、台風で大きな被害を受けた館山市に、ふるさと納税を通じて20億円を寄付していて、今回はそのうちの一部が活用され、整備費のおよそ1200万円に充てられました。

新たな施設を整備する背景にあるのは、野生動物による農作物の被害です。

房総半島南部に位置する館山市は、野生のイノシシが農作物を食い荒らす被害に悩まされていて、昨年度は前の年の2倍以上のおよそ2300頭が捕獲され、ほとんどが土の中に埋められる形で処分されました。

市は今後、新たな施設で、捕獲したイノシシなどを買い取って加工処理し、食肉として有効活用したいと考えています。

セレモニーでは、市内のレストランのシェフが考えたイノシシの肉を使った総菜やベーコン、煮込みの3種類のジビエ料理の試食も行われました。

新たな施設では、イノシシの肉を速やかに加工処理することで、新鮮で脂がのった肉を提供できるということです。

「館山ジビエセンター」の沖浩志さんは「冬のイノシシは、脂がのっていて甘くておいしいことを発信していきたい。質のよいジビエを量産するので、ぜひ館山に食べにきてください」と話していました。

また、農家でイノシシを捕獲している小川龍馬さんは「いままでイノシシを自分で処理するのが大変でしたが、ジビエセンターに連絡すれば、処理してもらえるので非常に助かります」と話していました。

館山市は「食のまちづくり」を進めるため、前澤さんの寄付金を活用して地元の農産物を販売する道の駅も今後、整備する予定で、そこで「館山産ジビエ」を販売してブランド化を図りたいと考えています。

金丸謙一市長は「前澤さんに、ジビエセンターについて理解してもらって踏み出すことができました。今後はイノシシによる被害を利益をもたらすように変えていきたい」と話していました。