歌舞伎専門誌「演劇界」3月の発売号で休刊へ 110年以上の歴史

110年以上の歴史がある歌舞伎専門誌「演劇界」が、売り上げ部数の低下などを理由に、ことし3月の発売号を最後に、休刊することになりました。

発売元の小学館によりますと、「演劇界」は、110年余り前に発行が始まった「演藝画報」の流れをくむ、現在では唯一の歌舞伎専門の月刊誌です。

舞台の記録と劇評にこだわって、公演の見どころや出演者のインタビューなども掲載し、長年にわたって歌舞伎ファンに親しまれてきました。

しかし、出版界のデジタル化が進んで、売り上げ部数が減少傾向にあったほか、新型コロナウイルスの影響で歌舞伎の公演休止が相次いだことで、誌面作りが困難になったことなどから、ことし3月に発売される4月号を最後に、休刊することを決めたということです。

小学館は「百年以上の歴史と伝統に終止符を打つこととなりましたことは、誠に断腸の思いではございます。『演劇界』にご支援賜りました皆様には、多大なご迷惑とご心配をおかけしますことをお詫び申し上げます」などとコメントしています。