テニス ジョコビッチ 豪裁判所が入国認めるよう命じる

テニス男子シングルス世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ選手が、新型コロナワクチンの接種をめぐりオーストラリアへの入国を拒否された問題で、現地の裁判所は10日、ジョコビッチ選手の入国を認めるよう命じました。

ジョコビッチ選手は今月17日に開幕する四大大会の1つ、全豪オープンに出場するため、5日、メルボルンの空港に到着したところ、入国を拒否されました。

ジョコビッチ選手は先月、新型コロナに感染したことから、接種の免除が認められたと大会主催者から連絡を受けたということですが、これに対しオーストラリア政府は感染歴だけを理由にした接種の免除は認められないとし、ジョコビッチ選手側がこれを不服として現地の裁判所に訴えていました。

10日、オンラインで開かれた審理で、ジョコビッチ選手の弁護団はビザの取得やワクチン接種の免除など必要な手続きは経ていたとして入国が認められるべきだと訴えたのに対し、政府側は入国拒否は妥当だという姿勢を改めて示しました。

審理の結果、裁判所は、ビザを取り消した政府の対応には合理性がないとして、ジョコビッチ選手の入国を認めるとともに、宿泊施設に留め置かれていた選手の身柄を直ちに解放するよう政府に命じました。

34歳のジョコビッチ選手は、ことしの全豪オープンで大会4連覇と四大大会で史上最多となる通算21回目の優勝を目指しています。

ジョコビッチ SNS更新「ここにとどまり全豪OPに出場したい」

オーストラリアの裁判所が入国を認めるよう命じたことを受けて、ジョコビッチ選手が自身のSNSを更新し「裁判官が私のビザ取り消しを覆したことをうれしく思うし、感謝している」と投稿しました。

そして「いろいろなことがあったが、私はここにとどまり全豪オープンに出場したいし、そのことに集中している。私はすばらしいファンの前で最も重要なイベントの1つ、全豪オープンでプレーするためにここにやってきた」と記し、全豪オープンへの出場に意欲を示しています。

そのうえで「このような状況の中で、私のそばにいてくれて励ましてくれた皆さんに、ありがとうしか言えない」と感謝の気持ちを伝えています。