“とら年にトラフグを”フグ初競り 最高価格去年より高く 下関

冬の味覚、フグの初競りが4日、山口県下関市で行われました。最高価格は1キロ当たり1万7000円と去年より高くなりましたが、新型コロナの変異ウイルス、オミクロン株の感染拡大を懸念した慎重な動きも見られました。

フグの取り扱い量が全国で最も多い山口県下関市の南風泊市場では、日本海や瀬戸内海でとれた天然物や、養殖物のトラフグなど合わせて5.6トンが箱に入れて並べられました。

午前3時半ごろ、ベルの合図で初競りが始まると、仲買人が競り人と筒状の袋の中で指を握り合う「袋競り」と呼ばれる独特な方法で価格を決め、次々とフグを競り落としていきました。

ことしの初競りは最高価格が1キロ当たり1万7000円と、去年より2000円高くなりましたが、おととしの2万円には届きませんでした。

市場関係者によりますと去年の秋以降、新型コロナの感染拡大が落ち着き、飲食店を中心に需要が回復する一方でオミクロン株の感染拡大に伴う慎重な動きとみられるということです。

卸売り会社の郷田祐一郎社長は「オミクロン株の感染拡大が心配でアクセル全開とはいかないが、とら年のことし、ぜひトラフグを味わってほしいです」と話していました。