韓国 ムン大統領 年頭テレビ演説 オミクロン株に強い危機感

韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領は、任期中最後となる年頭のテレビ演説を行い、変異ウイルスのオミクロン株の広がりに強い危機感を示すとともに「危機を完全に克服する最初の年にする」と述べ、新型コロナウイルスへの対応に全力を尽くす姿勢を強調しました。

韓国のムン・ジェイン大統領は、残る任期が4か月余りとなる中、3日、最後となる年頭のテレビ演説を行いました。

韓国では先月、新型コロナウイルスの1日当たりの感染者が初めて7000人台となるなど感染が再拡大していて、演説でムン大統領は「危機を完全に克服し、正常化する最初の年にする。感染防止を強固にすることで、日常の回復に向かうことができる」と述べ、対応に全力を尽くす姿勢を強調しました。

また、韓国でこれまでに1300人を超える感染者が確認された変異ウイルスのオミクロン株について「世界中で感染者が増えている。国内で主流となるのも時間の問題だ」と述べ、強い危機感を示しました。

さらに、ムン大統領が力を入れてきた北朝鮮との関係については「今は南北の意志と協力が何よりも重要な時だ。再び話し合い、協力すれば、国際社会も応えてくれるだろう。最後まで平和の道を模索し、次の政権も対話の努力を続けることを望む」と訴えました。

一方、日本との関係について、言及はありませんでした。