中国 西安 新型コロナ感染拡大 約1300万人の外出制限続く

中国では、内陸部、陝西省の西安で新型コロナウイルスの感染者がこの3週間で1200人を超えました。
地元当局は約1300万人の全市民に外出を厳しく制限する措置を続けていますが、市民からは食料が手に入らないなどと不満も上がっています。

中国の保健当局によりますと、西安では30日も161人の市中感染が確認され、今月9日からの約3週間で、感染者は1200人を超えました。

中国でことし最も大規模な感染拡大となっています。

地元当局は、今月23日以降、約1300万人の全市民に原則として自宅にとどまるよう求め、外出を厳しく制限する措置を取っていますが、市民からは食料や生活必需品が手に入らないとして不満の声が上がっています。

中国版ツイッターの「ウェイボー」では「もうすぐ食事がとれなくなりそうだ」と窮状を訴える声や「新型コロナウイルスの感染が始まってから2年もたつのに何の経験も学んでいない」など、当局に対する不満の書き込みが見られました。

こうした中、中国政府は食料などの供給に問題はないと強調して、沈静化を図っています。

一方、西安に工場がある世界有数の半導体メーカー、アメリカの「マイクロンテクノロジー」や韓国の「サムスン電子」は、従業員の出勤が難しいことから生産調整を行うなどとしています。

半導体の供給が滞るおそれも指摘されていて、企業活動への影響が長期化することへの懸念が強まっています。