核拡散防止条約再検討会議 アメリカで感染拡大受け 開会延期へ

世界の核軍縮について話し合うNPT=核拡散防止条約の再検討会議が、1月4日からアメリカ・ニューヨークの国連本部で開催される予定でしたが、アメリカで新型コロナウイルスの感染が拡大している影響で開会が延期される方向となりました。会議をいつ開会するかは、数日以内に加盟国で調整するということです。

世界の核軍縮や核の不拡散の枠組みとなっているNPTの5年に1度の再検討会議は、1月4日から28日まで、アメリカ・ニューヨークの国連本部で開催されることになっていました。

ところがアメリカで新型コロナウイルスの感染が急速に拡大し、国連本部の中でも感染者の確認が相次いでいることから、会議の安全な開催が困難になったとして、加盟国が協議した結果、1月4日の開会は延期する方向となりました。

国連の外交筋によりますと、数日以内に加盟国が協議して開会の日程を調整し、1月10日以降にオンライン形式で各国の代表が演説することも含め会議の進め方を検討するということです。

NPTの再検討会議は当初、2020年春に開かれる予定でしたが、感染拡大を理由にこれまで3回延期されていて、これ以上開催が遅れれば核軍縮への取り組みが停滞し、世界の安全保障をめぐる議論にも影響を及ぼすことが懸念されます。