「モルヌピラビル」 新型コロナの飲み薬として正式に承認

アメリカの製薬大手メルクが開発した新型コロナウイルスの飲み薬「モルヌピラビル」について、後藤厚生労働大臣は24日夜、記者団に対し、重症化を防ぐ初めての飲み薬として正式に承認したことを明らかにしました。早ければ今月27日にも医療機関などに届けられるということです。

厚生労働省の専門家部会は、24日午後に開いた会合で、アメリカの製薬大手メルクが開発した新型コロナの飲み薬「モルヌピラビル」を国内で使用することを了承しました。

このあと後藤厚生労働大臣は、記者団に対し「モルヌピラビル」を重症化を防ぐ初めての飲み薬として正式に承認したことを明らかにしました。

また、すでに国内に搬送済みの20万回分について、早ければ26日から全国の医療機関や薬局に向けて配送を始め、翌27日にも届けられることを明らかにしました。

厚生労働省は、外来で飲み薬が処方された場合に、患者が自宅で飲み薬を受け取れる体制を整備することにしています。

後藤大臣は「軽症者向けの経口治療薬は、国民が安心して暮らすための切り札になり得る。オミクロン株の感染拡大が懸念される中で、治療へのアクセスを向上させ、重症化を防止することが大いに期待される。必要な患者に治療薬を確実に届けるとともに、さらなる治療薬の早期実用化に向けて全力を尽くしていく」と述べました。