オミクロン株 東京で4人感染確認 1人は“都内初の市中感染”

東京都内で、海外への渡航歴がなく感染経路がわかっていない医師1人が、オミクロン株に感染していることが確認され、都は、都内で初めての市中感染になるとしています。都は、医師が診察の際、感染防止策を講じていたため、患者は濃厚接触者に該当しないとしていますが、オミクロン株の感染力を考慮して勤務先のクリニックの従業員と受診した患者に対し、検査を受けるよう呼びかけています。

東京都によりますと、都内のクリニックに勤める50代の男性の医師1人が24日、新型コロナの変異ウイルスオミクロン株に感染していることが確認されました。

この医師は海外への渡航歴がなく、感染経路がわかっていないということです。

また、海外に渡航歴のある人の濃厚接触者でもないということです。

海外への渡航歴がなく、感染経路がわかっていないオミクロン株の感染者が都内で確認されるのは初めてです。

小池知事は記者会見で「いわゆる市中感染になる」と述べました。

都によりますと、医師は今月16日、発熱の症状があったため、翌日に検査を受けて陽性が判明しそのまま医療機関に入院したということです。

現在、症状はないということです。

また、都によりますと、この医師の勤務先と家族に合わせて5人の濃厚接触者がいて、検査の結果、今のところ全員陰性だということです。

さらに、医師は診察の際、マスクに加えてフェースガードも着用するなど、感染防止策を講じていたということで、患者は濃厚接触者には該当しないということです。

ただ、オミクロン株の感染力を考慮して、都は、勤務先のクリニックの従業員およそ20人と、受診した患者およそ80人の合わせておよそ100人に対し、検査を受けるよう呼びかけています。

また、都によりますと、このほか3人がオミクロン株に感染していることが新たに確認されました。

この3人はいずれも海外から帰国した人で、このうち2人は、すでに感染が確認された人と同じ飛行機に乗っていた濃厚接触者だということです。

小池知事は記者会見で「検査体制を強化して早期の診療、隔離につなげることが改めて重要だと認識しなければならない。せきや発熱などの症状がある人は積極的に受診をお願いしたい」と述べました。

そして「改めて、対策の基本を徹底していただきたい。『こういう年末年始は最後にする』という覚悟で、みんなで取り組んでいく意識を共有したい」と述べ、手洗いやマスクの着用、それに換気といった基本的な対策を徹底し、感染拡大を防ぐよう重ねて呼びかけました。