オミクロン株 無症状でも無料検査へ 対策必要地域を対象に

新型コロナの新たな変異ウイルス、オミクロン株への対応に関連して、岸田総理大臣は、大阪、京都、沖縄の3府県を念頭に、感染対策が特に必要な地域では、希望者は無症状でも、無料で検査を受けられるようにする方針を示しました。

岸田総理大臣は23日に東京都内で講演し、新型コロナ対策について「今、いちばんの懸念は、感染力が極めて高いと言われているオミクロン株だ。外国人の新規入国停止というG7=主要7か国の中でも最も厳しい水際対策を講じて、慎重のうえにも慎重を期して対応してきたので、年末年始の状況をしっかり見極めたうえで、その先についても考えたい」と述べました。

そのうえで国内で感染を抑え込む対策を強化するとして、すべての感染者へのオミクロン株の検査や、濃厚接触者に対する宿泊施設での14日間の待機要請などに取り組む考えを強調しました。

そして岸田総理大臣は「市中感染が確認された大阪と京都、アメリカ軍基地で集団感染が発生した沖縄では、不安が広がっている。こうした封じ込め対策が必要な地域では、不安のある方すべての方を対象に無料検査を実施できるようにする」と述べ、大阪、京都、沖縄の3府県を念頭に、感染対策が特に必要な地域では、希望者は無症状でも、無料で検査を受けられるようにする方針を示しました。

また岸田総理大臣は、来年の参議院選挙の争点について「コロナ対策の評価は当然大きな関心事だろう。平時の経済社会活動を取り戻す道筋が見えれば『新しい資本主義』をはじめとする経済対策が大きな争点になるのではないか」と述べました。

無料検査 第6波に備えた対策で盛り込む

政府は11月、新型コロナウイルスの第6波に備えた対策の全体像を決定しました。

この中では、
▽健康上の理由などでワクチン接種を受けられない人を対象に、来年3月まで、予約しなくても無料のPCR検査などを受けられるようにすること、
▽感染が拡大している場合には、都道府県の判断で、無症状でも無料で検査を受けられるようにすることが、
盛り込まれました。

無料検査を受けられるようにするには、まず各都道府県の知事が実施計画を提出したうえで、山際新型コロナ対策担当大臣と協議し、国からの交付金の申請手続きを行います。

そして国からの交付金をもとに、都道府県が薬局や民間の検査機関などに対して補助金を出すことを想定しています。

このうち、ワクチン接種を受けられない人を対象にした無料検査について、岸田総理大臣は、国内でオミクロン株の感染者が確認されたことなどを受けて示した包括的な対策の中で、年末年始に向けて、すべての都道府県で年内に開始できるよう準備を進めていることを明らかにしました。

そして岸田総理大臣は、今回、
▽オミクロン株の市中感染が確認された大阪府や京都府、
▽米軍基地で集団感染が発生した沖縄県の、
3府県を念頭に、感染対策が特に必要な地域では、無症状でも無料で検査を受けられるようにする方針を示しました。