米ファウチ博士 オミクロン株重症化リスク デルタ株より低いか

アメリカ政府の首席医療顧問を務めるファウチ博士は新型コロナウイルスの変異ウイルス、オミクロン株の重症化リスクについて「デルタ株と比べて低いようだ」と述べました。一方、感染者が大きく増加すれば医療機関の負担が増すとして、警戒を緩めずに対策を続ける必要があると強調しました。

アメリカでは、新たな変異ウイルス、オミクロン株の感染が拡大していて、一日に報告される感染者の数は20日時点での1週間平均でおよそ15万人と、急速な増加が続いています。

アメリカ政府の首席医療顧問を務めるファウチ博士は22日の記者会見で、オミクロン株について「感染力が極めて強い」と述べたうえで、南アフリカやイギリスのスコットランドからの報告を分析した結果「デルタ株と比べて重症化するリスクが低くなっているようだ」と述べました。

しかし、感染者が大きく増加すれば重症化する人も増え、医療機関の負担が増すとして、重症化のリスクが低いとしても、警戒を緩めずに対策を続ける必要があると強調しました。

また、ファウチ博士は感染が急速に拡大する中、クリスマスや年末年始の休暇中に旅行や会食をする人に対し、ワクチンの接種に加えて、ウイルスの検査を受けるといった追加の感染対策をしてほしいと呼びかけています。