日立アステモ 工場で車部品のデータ改ざんなど検査不正

日立製作所の子会社で、自動車部品メーカーの日立アステモは、20年以上にわたり山梨県と福島県の工場で製造した車の部品で、品質試験の一部を実施していなかったり、数値を改ざんしたりする不正があったことを明らかにしました。

不正があったのは、日立アステモの山梨県南アルプス市にある山梨工場と、福島県桑折町にある福島工場です。

会社によりますと、このうち山梨工場では、ブレーキ部品の品質試験で、顧客と取り決めていた試験項目の一部を実施していないにもかかわらず、報告書には実施したように、うその数値を記載していました。

不正は2003年10月から、ことし3月までの17年余りにわたって行われ、事実と異なる記載はおよそ5万7000件にのぼり、自動車メーカー9社に納入されたということです。

一方、福島工場では、車体とタイヤをつなぐサスペンションの部品の出荷前の検査で条件を変えたり、試験で数値を改ざんしたりしていました。

このうち出荷前の検査では2000年ごろから、ことし10月まで20年以上、不正が行われ、対象となる部品は、少なくとも1000万にのぼり、14のメーカーに納入されたということです。

不正は、去年12月に行われた親会社による監査や従業員の情報提供で発覚したということで、会社は、弁護士による調査委員会を設置して原因を調べるとしています。

会社は、いずれも安全性に問題はなく、現時点でトラブルは確認されていないと説明しています。

日立アステモ CEO「原因を徹底的に究明」

日立アステモのブリス・コッホCEOはオンラインの会見で、「お客様など皆様の信頼を失墜し、ご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます。不適切な行為が長らく続いたことは誠に遺憾で、社外の弁護士による調査委員会でなぜこのような行為が長らく続いていたか原因を徹底的に究明する」と陳謝しました。

また、検査の不正が行われた原因については「試験の重要性について従業員の意識が足りなかったことや、監督システムが不十分だったこと、それに組織の風通しが悪かったことにある」と説明しました。

さらに、調査委員会による調査の結果がまとまるのは、来年半ばごろになるという見通しを示しました。