過去最大の補正予算成立 主な内容は?

新型コロナウイルスの影響を受けた人などへの支援策が盛り込まれた過去最大となる今年度の補正予算は、参議院本会議で採決が行われ、自民・公明両党などの賛成多数で成立しました。

主な予算項目とその額をまとめました。

一般会計の総額は過去最高

今年度の補正予算には、先月決定した経済対策の実行に必要な追加の歳出などが盛り込まれ、一般会計の総額は35兆9895億円に上り、補正予算として過去最大です。

1.新型コロナウイルスの感染拡大防止

新型コロナウイルスの感染拡大防止のための予算としては、
▽地域の医療機関の病床確保など医療体制を整備するための緊急包括支援交付金に2兆314億円。

▽住民税が非課税の世帯に対する1世帯当たり10万円の給付金として1兆4323億円。

▽売り上げが大きく減った事業者に最大250万円を支援する費用として2兆8032億円。

▽時短要請に応じた飲食店への協力金などのための交付金として6兆4769億円を盛り込んでいます。

2.社会経済活動の再開と次の危機への備え

「ウィズコロナ」のもとでの社会経済活動の再開と次の危機への備えのための予算としては、
▽「Go Toトラベル」事業にすでに計上されている予算とは別に、2685億円を計上しました。

3.「新しい資本主義」

「新しい資本主義」の起動に向けた予算としては、
▽経済安全保障の強化に向けた半導体の製造拠点の国内整備を促すための基金に6170億円。

▽マイナンバーの普及を図るためカードを取得した際などに最大2万円分のポイントを付与する制度に1兆8134億円。
さらに、分配戦略として、
▽18歳以下を対象とした1人当たり10万円相当の給付として、今年度の予備費を充てる分とは別に1兆2162億円。

▽看護や介護などの現場で働く人の収入の引き上げに2600億円を計上しています。

4.安全・安心の確保

「防災・減災、国土強じん化の推進など安全・安心の確保」では、
▽自衛隊の装備品の強化などに7354億円が盛り込まれています。

このほか、補正予算には地方交付税交付金として3兆5117億円が計上されています。