決裁文書改ざん訴訟 首相「損害賠償 全面的に認めたもの」

財務省の決裁文書の改ざんに関与させられ自殺した近畿財務局の男性職員の妻が、国を訴えていた裁判は国側が15日、これまでの主張を一転して賠償責任を全面的に認める手続きを取り、終結しました。

岸田総理大臣は15日夜、総理大臣官邸で記者団に対し「財務省で訴訟を進めてきたところ、損害賠償について全面的に認めたものであるということだ。詳細は、財務大臣の方で発言をさせていただくということで用意を進めている」と述べました。

鈴木財務相「国の責任は明らか」

これについて鈴木財務大臣は15日午後、記者団に対し「赤木さんが厳しい業務状況におかれる中、精神面、肉体面において過剰な負荷が継続したことにより、病気休職、自死に至ったことについて、国の責任は明らかとの結論にいたった」と述べました。

そのうえで、鈴木大臣は「財務省を代表して高い志と倫理観を持ち、まじめに職務に精励していた赤木さんに改めて哀悼の誠を捧げるとともに、ご遺族に対しては公務に起因して自死という結果に至ったことにつき、心よりおわびを申し上げるとともに、謹んでお悔やみを申し上げます」と述べました。

また、原告側が国側が一方的に裁判を終わらせたとしていることについて「新たな資料の提出を含めて可能な限り対応をして、民事訴訟を通じましてできる限り丁寧な対応に努めてきたと、そういうふうに思っております」と述べました。

さらに、鈴木大臣は「岸田総理大臣からは事務方を通じ、ご遺族とは本件とは別途の訴訟が継続中であり、引き続き丁寧に対応し、森友学園問題については今後もさまざまな場において真摯に説明を尽くしていくようにとの指示があった」と述べました。

磯崎官房副長官「国の責任は明らかとの結論」

磯崎官房副長官は、午後の記者会見で「国の責任は明らかとの結論に至り、損害賠償請求を認めたと聞いている。本省からの決裁文書改ざんの指示への対応を含め、当時の赤木さんの業務状況を総合的に踏まえれば、公務に起因して、精神的、肉体的に過剰な負荷が継続したことにより、病気や休職、さらには自死に至ったと考えており、そのことについて国の責任を認めたものと認識している」と述べました。

そのうえで「赤木さんがお亡くなりになったことは誠に悲しい話であり、残されたご遺族の気持ちを思うと言葉もなく、静かに謹んでご冥福をお祈り申し上げたい。訴訟については財務省で丁寧に対応し、判断したということだ」と述べました。