ファイザーのワクチン オミクロン株に効果低下か 南アの研究所

南アフリカのアフリカ健康研究所は7日、ファイザーの新型コロナウイルスワクチンの効果がオミクロン株に対しては、低下する可能性を示す初期段階の研究結果を発表するとともに、3回目の追加接種などによって、ワクチンの効果がある程度維持される可能性が高いとする見解を示しました。

南アフリカのアフリカ健康研究所のチームは7日、ファイザーのワクチン接種を受けた人、12人の血液を採取し、血液中の中和抗体が、新たな変異ウイルス、オミクロン株の働きをどの程度抑えられるかを調べた結果を発表しました。

それによりますと、12人全体では、中和抗体の効果が従来のウイルスの場合と比べ、およそ40分の1になったということです。

一方で、12人のうち、新型コロナウイルスに感染したあと、ワクチン接種を受けた6人について調べたところ、このうち5人は中和抗体の効果が低下したものの、比較的高い水準を維持していました。

研究結果は、まだ他の専門家による検証を受けていない初期段階の小規模なものですが、研究チームは「ウイルスが免疫を回避する能力は完全ではなかった。ウイルスに感染したあとワクチン接種を受けたり、3回目の追加接種を受けたりすれば、中和抗体の働きを高めたり、重症化を防ぐことができたりする可能性が高い」としています。