韓国 新型コロナ 一日の感染者7000人超 過去最多 規制一部強化

韓国で新型コロナウイルスの一日の感染者が7日、初めて7000人を超え、過去最多を更新しました。
新たな変異ウイルス、オミクロン株への感染も相次いで確認される中、韓国政府は、医療体制の拡充などの対応に追われています。

韓国の保健当局によりますと、7日の一日で確認された新型コロナウイルスの感染者は7175人で、これまでで最も多かった12月3日より1800人余り増えて、初めて7000人を超えました。

重症者も840人と過去最多で、感染者が集中しているソウルなどの首都圏では、重症者向けの病床の使用率が80%を超えているということです。

また、韓国では、新たな変異ウイルス、オミクロン株への感染がソウル近郊のインチョン(仁川)にある教会の行事に参加した人で相次いで確認されるなど市中感染が起きていて、これまでに38人が感染しています。

韓国政府は11月、飲食店の営業時間の制限をなくすなど、規制の緩和に踏み切りましたが、感染拡大を受けて私的な集まりの人数制限などを見直して、6日から規制を一部強化しました。

キム・ブギョム(金富謙)首相は、8日朝の対策会議で「首都圏では病床を増やし続けているが感染の拡大に追いつくのが難しい状況だ」と危機感を示したうえで、医療体制の拡充や自宅療養者への支援を強化する考えを強調しました。

臨時の検査所では長い列

韓国のソウルでは、市民が無料で新型コロナウイルスの検査を受けられるように各地に臨時の検査所が設けられています。

新たな変異ウイルス、オミクロン株への感染も相次いで確認されるなか、各地の検査所では検査を受けようという人たちが長い列をつくっています。

ソウル中心部にあるソウル駅前の検査所では、駅の利用者などが大勢訪れ、午後4時ごろには、検査を受けるまでにおよそ1時間半待ちの列ができていました。

市民の間からは、感染拡大を防ぐためにさらに規制を強化すべきだという声も出ています。
30代の会社員の男性は「感染者の状況をみると、いったん規制を以前のように強化すべきではないかと思う。この状況では予定していた年末の会合はキャンセルする考えだ」と話していました。
また、20代の会社員の女性は「感染状況を心配している。繁華街で人の集まりをもう少し規制してもいいと思っている」と話していました。