オミクロン株影響か 南アフリカ 新規感染者3か月ぶりに1万人超

南アフリカでは2日、新型コロナウイルスの新規感染者数が約3か月ぶりに1万人を超え、感染が急速に拡大しています。

新たな変異ウイルス、オミクロン株が広がっていることが影響しているとみられ、保健当局は重症化を防ぐためとして、ワクチンの接種などを呼びかけています。

新たな変異ウイルス、オミクロン株の存在を最初に公表した南アフリカでは、2日に確認された新型コロナウイルスの一日の新規感染者数が1万1535人となり、約3か月ぶりに1万人を超えました。

1週間前には新規感染者数が2000人台でしたが、感染が急速に拡大していて、オミクロン株が広がっていることが影響しているとみられます。

南アフリカのパーラ保健相は3日、メディアの取材に対し「新しい変異株が現れ、感染状況は第4波に入った」と危機感を示しました。

保健当局が行っている感染者から採取したウイルスの検体の遺伝子解析では、先月は249の検体のうち、デルタ株が22%だった一方で、74%をオミクロン株が占め、デルタ株からオミクロン株に急速に置き換わっているものとみられます。

南アフリカでは、ワクチンの接種率が約3割にとどまっていて、保健相は「現時点での国の研究機関による調査では、新しい変異株は感染力が高いとみられる。重症化を防ぐ最善の予防策はワクチン接種だ」として、ワクチン接種や基本的な感染対策の徹底を呼びかけています。