夏の全国高校野球 チケット販売なく2億6000万円余の赤字

ことし甲子園球場で行われた夏の全国高校野球は、新型コロナウイルスの感染対策で一般客へのチケットを販売しなかったことなどから、2億6000万円余りの赤字となったことが分かりました。

これは3日、大阪市内で開かれた高野連=日本高校野球連盟の理事会で報告されました。

それによりますと、2年ぶりに開催された、ことしの夏の全国高校野球の支出の総額は、3億5385万円余りと、おととしの大会の80%ほどになりました。

選手などへのPCR検査の費用や、雨による順延が相次いだことに伴う出場校の滞在費の補助などがあった一方で、入場者を学校関係者に限ったことで、警備などの経費が抑えられたことなどが要因だということです。

ただ、新型コロナの感染対策として、一般客へのチケットを販売しなかったことから、収入の総額は8570万円余りで、例年どおりの形で開催されたおととしの大会と比べ、およそ87%減ったということです。

この結果、収支は2億6815万円余りの赤字となりました。

高野連などによりますと、夏の全国高校野球の収支が赤字となるのは、昭和23年に行われた第30回大会以来、73大会ぶりで、欠損金は過去の大会の剰余金の一部を積み立ててきた大会準備基金などから補ったということです。