ワクチン追加接種「受けるべきだ」 米CDC オミクロン株拡大で

新たに確認された変異ウイルス、オミクロン株の感染拡大の懸念が高まる中、アメリカCDC=疾病対策センターは、接種を終えた18歳以上のすべてのアメリカ国民に対して、ワクチンの追加接種を「受けるべきだ」と呼びかけ、追加接種を強力に推奨する方針を示しました。

CDCはこれまで、ファイザーとモデルナの新型コロナウイルスワクチンについて、2回の接種を終え6か月がたった▽50歳以上の人と▽18歳以上で長期介護施設に住む人に対して速やかな追加接種を呼びかける一方、▽そのほかの人に対しては追加接種を「受けることができる」としていました。

しかし各国で新たな変異ウイルス、オミクロン株に感染した人が確認される中、CDCは29日、2回の接種を終え6か月がたった18歳以上のすべての人に対して追加接種を「受けるべきだ」と、これまでより強い表現で呼びかけ、追加接種を強力に推奨する方針を示しました。

CDCのワレンスキー所長は、声明で「南アフリカからの初期のデータでは、感染力が強い可能性が示されている」と危機感を示しました。

また、現在使われているワクチンがオミクロン株にどこまで効果を持つかについては「アメリカをはじめ世界各国の科学者が検証を急いでいる」としています。

アメリカでは29日現在、オミクロン株に感染した人は確認されていないものの、バイデン政権は、製薬大手と対応策に関する検討を始めるなど、警戒を強めています。