米 「オミクロン株」懸念 南アフリカなど「渡航中止の勧告」に

南アフリカで確認された新たな変異ウイルスの感染者が、各国でも相次いで確認される中、アメリカ政府は国民向けに出しているアフリカ南部の国々への渡航情報を、4段階で最も厳しい「渡航中止の勧告」に引き上げました。

南アフリカで確認された新たな変異ウイルス、「オミクロン株」の世界的な広がりが懸念される中、アメリカ国務省は27日、国民向けに出している各国への渡航情報を更新しました。

この中では、南アフリカやボツワナそれにマラウイなど、アフリカ南部の8か国について4段階で最も厳しい「渡航中止の勧告」に引き上げました。

アメリカCDC=疾病対策センターは前日の26日、南アフリカなどの新型コロナウイルスの感染状況を4段階で最も厳しい「非常に高い」に引き上げていました。

また、アメリカ政府の首席医療顧問をつとめるファウチ博士は27日、NBCテレビのインタビューで現時点でアメリカ国内で「オミクロン株」は確認されていないとしたものの、「確認されたとしても驚かない」と述べ、警戒感を示しました。

一方、ブリンケン国務長官は南アフリカのパンドール国際関係・協力相と電話で会談し、新たな変異ウイルスによるさらなる感染拡大を防ぐため、ワクチン接種などの感染対策で協力していくことを確認しました。