子宮頸がんワクチン 来年4月 接種の積極的呼びかけ再開 厚労省

8年以上、接種の積極的な呼びかけが中止されている子宮頸がんワクチンについて、厚生労働省は来年4月から呼びかけを再開することを決め、自治体に準備を進めるよう通知しました。

子宮頸がんワクチンは、2013年4月に定期接種に追加されましたが、体の痛みなどを訴える女性が相次ぎ、2か月後に接種の積極的な呼びかけが中止されました。

厚生労働省は、国内や海外で有効性や安全性のデータが報告されているなどとして、来年4月から呼びかけを再開することを決め、26日、自治体に対し、接種体制の確保や予診票の送付などの準備を進めるよう通知しました。

準備が早く整った場合は、呼びかけ再開の時期を前倒しすることもできるとしています。

定期接種の対象は小学6年生から高校1年生となっていますが、厚生労働省は、呼びかけが中止されていた間に対象年齢を過ぎた人に対して、無料で接種を受けられる機会を確保する方針で、全員を対象にするのか、一定の年齢層に限るのか、検討を進めています。

後藤厚労相「手順を踏んで再開決定した」

後藤厚生労働大臣は閣議のあとの記者会見で「ワクチンの安全性や有効性のエビデンスを改めて整理し直し84の協力医療機関の体制を整理し、また国民に対する広報を丁寧に行い理解を求めてきた。その結果、定期接種を受ける人の割合も1%から10%に上がった。そうした手順を踏んだ上で、今回、積極的勧奨をもう一度再開していくことを決定した」と述べました。

また、後藤大臣は「これまでに接種機会を逃した方に対し、公費による接種機会を提供することなどについては、引き続き審議会で議論しているので、今後、取り扱いを考えていきたい」と述べました。

弁護団「積極的勧奨の再開に強く抗議」

子宮頸がんワクチンを接種したあとに体の痛みなどの副反応が出たとして、女性130人が国と製薬会社を相手に治療費の支払いなどを求める訴えを起こしています。

弁護団は、厚生労働省が接種の積極的な呼びかけを来年4月に再開する方針を決めたことについて「現在も被害者が症状に苦しみ、十分な救済がされないまま放置されている中で、新たな被害者を生むことになる積極的勧奨の再開に強く抗議する。再開するのであれば、治療法の研究や医療体制の整備に加え、副反応の被害者を確実に把握する体制を確保すべきだ」とコメントしています。