豪雨被害相次ぐ橋の安全対策 JR3社にも国が異例の補助

豪雨により鉄道の橋が流される被害が相次いでいることを受け、国は、早期に対策が必要と判断したJRの橋について、経営体力のあるJR東日本、東海、西日本についても、一定の条件を設けたうえで異例の補助を行うことを決め、対策を急ぐことにしています。

豪雨による川の増水で鉄道の橋が流される被害が相次ぎ、地域の生活や観光に大きな影響が出ていることから、国土交通省はJR各社に対し、全国の橋について2年に1度の定期検査を待たずに緊急調査を行うよう指示していて、調査の結果、対策が必要な橋が見つかったということです。

これを踏まえて、国土交通省は、早期の対策が必要と判断した橋について、最大で修繕費用の3分の1を補助することを決め、今年度の補正予算案で鉄道の安全対策として計上するおよそ50億円の一部を充てることにしています。

鉄道の橋の修繕費用については、国はこれまで、1日の利用者が1万人以上15万人未満の地方の中心的な路線などを対象としていましたが、経営体力のあるJR東日本、東海、西日本の3社への補助はしていませんでした。

今回、国は、来年の災害シーズンに向け対策を急ぐ必要があるとして、復旧費用がその路線の年間収入を上回る場合などといった一定の条件を設けたうえで、この3社も対象とする異例の補助を決めました。

私鉄関係者「中小の私鉄は特に厳しく支援必要」

今回、経営体力のあるJR3社に対しても費用の補助が決まった一方、経営の厳しい地方の私鉄については、ここ数年、大規模な災害が相次ぐ中、安全を守るためにより十分な補助が必要だという声が上がっています。

私鉄の関係者によりますと、都市部の郊外を走る中小の私鉄は、川にかかる橋が多くあるため、日常的な橋の点検や、1件で数千万円かかるとも言われる修繕のコストが、大きな負担になっているということです。

私鉄の関係者は「コロナ禍で中小の私鉄は特に厳しい経営を強いられている。地域にとっての重要な公共交通機関を守るため、国による手厚い支援が必要だ」などと話していました。