東京都 感染拡大に備え 独自のレベル「2.5」設け対応迅速化へ

東京都は、今後の感染拡大に備えて、政府の分科会がまとめた感染状況を示す5段階のレベルに応じた新たな対策を決めました。5段階のなかに都独自のレベルを設けて病床の確保を事前に進めるなど、感染が急拡大する前に医療提供体制の拡充・整備を迅速に行う方針です。

都は、新たな新型コロナウイルス対策の基本的な考え方を25日開いた対策本部会議で決定しました。

それによりますと、政府の分科会がまとめた感染状況を示した「レベル0」から「レベル4」までの5段階の分類に応じた対策をとります。

レベル1

現在の都内の感染状況は「感染者がいても安定的に医療の対応ができる」とされる「レベル1」です。

レベル2

この状況が悪化して、3週間後に予想される病床の使用率が都内で確保できる最大の病床数に当たる6891床のおよそ2割に到達したり、1週間平均の新規陽性者数が500人を超えたりした場合、警戒を強化すべき段階の「レベル2」への引き上げを検討します。

「レベル2」では飲食店で人数制限を要請したり、都立学校では感染リスクが特に高い活動を停止したりする対策をとります。

都独自のレベル2.5

さらに、「レベル2」と「レベル3」の間に、1週間平均の新規陽性者数が700人を超えた場合を目安に都は独自に「レベル2.5」を設けました。

この段階で都は、都内で確保できる最大の病床数の6891床まで引き上げる準備を事前に進めます。

また、この段階で必要に応じて飲食店への営業時間の短縮や人数制限の要請などの措置をとるほか、都立学校では分散登校やオンライン学習などを始めるとしています。

レベル3

さらに、3週間後に必要と予想される病床が都内で確保できる最大の病床数に到達するか、その時の病床の使用率が50%を超えた場合などは「レベル3」への引き上げを検討します。

「レベル3」では、飲食店に酒類の提供の停止を要請するなど対策を強化します。

レベル4

確保できる最大の病床数を超える患者の入院が必要となった場合は、最も深刻な「レベル4」として、飲食店への休業要請やすべての都立施設の休館、それに都立学校ではオンライン学習などの強化を行うとしています。