日本シリーズ第4戦 ヤクルトが勝ち20年ぶりの日本一に王手

プロ野球、日本シリーズの第4戦が24日夜、東京ドームで行われ、ヤクルトがオリックスに2対1で勝ちました。ヤクルトは3連勝で対戦成績を3勝1敗とし20年ぶりの日本一に王手をかけました。

ヤクルトは2回、23日の第3戦で決勝のツーランホームランを打った5番のサンタナ選手が2試合連続のホームランを打って1点を先制しました。

先発したチーム最年長41歳の石川雅規投手はコントロールを生かしたベテランらしい巧みなピッチングでオリックス打線に的を絞らせませんでした。

6回に2アウト一塁の場面でオリックスの2番・宗佑麿選手にヒットを打たれた際に味方のエラーもからんで同点に追いつかれましたが、6回を投げヒット3本に抑え自責点0と役割を果たしました。
そのウラ、ヤクルトは2アウトから一塁二塁のチャンスをつくり、7番のオスナ選手がセンター前にタイムリーヒットを打ち、2対1と再びリードを奪いました。

このあとヤクルトは3人の投手リレーでオリックス打線に得点を許さず、2対1で競り勝ちました。

ヤクルトは第2戦から3連勝で対戦成績を3勝1敗とし、日本一に王手をかけました。第5戦は25日、東京ドームで午後6時から行われます。

ヤクルト 高津監督「石川 勝利に導いてくれた」

ヤクルトの高津臣吾監督は「毎試合、接戦で疲れるが競ったところで点を与えない、1点を奪うゲームができている」と試合を振り返りました。

そして41歳でベテランらしい巧みな投球を見せた石川投手について「年齢は関係ない。しっかりとゲームをつくって勝利に導いてくれた」とたたえました。

ヤクルト 石川「絶対大丈夫と思いマウンドに上がった」

プロ20年間で日本シリーズ初勝利を挙げたヤクルトの石川雅規投手は「大事な試合を任されて監督の気持ちに応えようと『絶対大丈夫』と思ってマウンドに上がった。先頭バッターから潰れてもいいという気持ちで投げた。勝てて自分自身に『よかったね』と言ってあげたい」と笑顔で話しました。

チーム最年長の石川 ベテランらしい巧みな投球

ヤクルトは先発したチーム最年長の石川雅規投手がベテランらしい巧みな投球を見せました。

20年目の石川投手は41歳となった今シーズンも17試合に登板。4勝にとどまりましたが、現役最多の通算勝利数を177勝に伸ばしました。

今月2日のレギュラーシーズン最終戦でリリーフで登板するまでは、平成21年から306試合連続で先発登板。セ・リーグ記録となっています。

石川投手はこの試合、序盤から持ち味のコントロールが抜群でした。

1回は1アウトからランナーを出しましたが、パリーグの首位打者、3番の吉田正尚選手をインコース低めのシンカーで空振り三振。ホームラン王の4番・杉本裕太郎選手にもシンカーをアウトコース低めに投げ込み、センターフライに打ち取りました。

2回は先頭をフォアボールで出したものの、後続をダブルプレーで打ち取り無失点。

3回から5回にかけてはコースを突いた丁寧なピッチングが光り、1人のランナーも出しませんでした。

6回に2アウト一塁の場面でヒットを打たれた際、味方のエラーの間にランナーがかえり同点に追いつかれましたが、6回を投げて自責点は「0」でした。

前回、ソフトバンクに敗れた平成27年の日本シリーズでは2試合に登板しいずれも5回持たず負け投手になっていた石川投手ですが、今回は巧みな投球術で勝ち投手になりました。

ヤクルト 勝因は…

「初戦、2戦目は若いピッチャーで3戦目は小川。そしてベテランの石川。年齢は関係ないがみんながしっかり投げてくれた」とヤクルトの高津臣吾監督。先発投手が連日起用に応える好投を見せ日本一に王手をかけました。

第4戦で起用されたのはチーム最年長41歳の石川雅規投手。9月下旬から勝ち星はなく、クライマックスリーズも若手のピッチャーが先発で起用されて結果を出したため出番はなし。

およそ1か月ぶりに巡ってきた先発のマウンドは勝てば日本一に王手がかかる試合でした。

「若い選手が頑張っていたので、その流れに乗れるよう自分も頑張った」と石川投手は変化球を低めに集め、ストレートをコーナーに投げ分けるベテランらしい巧みなピッチングでオリックス打線を抑えました。

中でも4回に131キロのストレートでパ・リーグの首位打者の吉田正尚選手を抑えた場面については「いかにまっすぐを速く見せるか。対策を練りつつ自分のボールを信じて投げ込めた。130キロ台ですけどバッターがどう感じるかが大事だと思って20年やってきたので、持ち味を十二分に出せたと思う」と石川投手。

6年前の日本シリーズでは2試合先発して負け投手となり、プロ20年目で初めて大舞台の勝ち星を手にしたベテランはプライドをにじませました。

高津監督は第1戦では20歳の奥川恭伸投手を抜てき。7回1失点と結果を残しました。

第2戦で先発した24歳の高橋奎二投手は年下の奥川投手に負けじと日本シリーズの大舞台でプロ初完封を果たしました。

第3戦では石川投手と同じくクライマックスシリーズで出番のなかった31歳の小川泰弘投手が6回3失点と先発の役割を果たしました。

第4戦での石川投手の起用の理由について高津監督は「今は言えない」としながらも「シリーズ前のシート打撃では登板の間隔が空いていることを感じさせないいいピッチングをしていたので前から決めていた」と話しました。

担当記者の私の目にはピッチャー出身の指揮官が若手と中堅、そしてベテランを刺激させあいながら先発させたことが結果につながっているように見えました。

日本一がかかる第5戦。高津監督は「1つ全力でたたかうのみ。1つ全力で勝ちたい」と一戦必勝を誓いました。

オリックス 中嶋監督「全力でやるだけ」

オリックスの中嶋聡監督は1点に抑えられた打線について「もう少し的を絞ってほしかったが、考えがまとまらないうちに手を出している。ミーティングをしていろいろとやっているはずなのに、できていない」と振り返りました。

3連敗であとがなくなったことについては「しっかりやれていない部分がすごくある。あと1個負ければ終わりなので全力でやるだけだ」と巻き返しを誓いました。

競り合いに持ち込むも…

オリックスはトップバッターの出塁と好走塁で競り合いに持ち込んだものの終盤は打線がつながらず、3連敗であとがなくなりました。

身長は1メートル67センチとチームでも小柄な1番・福田周平選手。「とにかく塁に出ることを追求しホームを踏む。『いやなバッター』と相手に思わせるよう、何でもやっていきたい」と、とにかく出塁にこだわってきました。

今シーズンは出場機会を求めてセカンドからセンターにコンバートを直訴。開幕直後に2軍落ちを経験しましたが中嶋聡監督の「いつか必要な時が来るからしっかり準備をしてくれ」とのことばどおりに、5月に1軍に復帰しました。

その後の交流戦では出塁率5割を記録し、チームの交流戦優勝の立て役者の1人となりました。

福田選手は軸足の左足に大きく体重を乗せ、体が斜めになるほどのフォームで構えギリギリまでボールを見極めてから打つのが特徴です。

この試合、オリックスはヤクルトの先発、石川雅規投手に5回までわずかヒット1本に抑えられていました。

1点を追う6回、福田選手の第3打席。2アウトランナーなしの場面でした。5球連続でバットを振らずにフルカウントとなって6球目に低めのボールを捉えてヒットで出塁しました。
さらに2番・宗佑磨選手がライト前へのヒット。スタートを切っていた福田選手はヤクルトのサンタナ選手が打球処理にもたつく間に一塁から一気にホームを踏みました。

福田選手の出塁と好走塁でわずかなチャンスを生かしたオリックスは、この試合も競り合いに持ち込みました。

しかし終盤の7回以降は毎回ランナーは出したものの打線がつながらず、3連敗と苦しくなりました。