18歳以下に10万円給付 支援団体 “迅速な給付を”

政府は19日、新たな経済対策で18歳以下を対象にした10万円の給付を決めました。5万円は児童手当の仕組みを活用して年内に現金で支給を始め、残りの5万円は来年春に向けてクーポンを基本に給付するとしています。これに対し、高校生たちを支援する団体からは歓迎の声とともに迅速な給付を求める声があがっています。

このうち、事故や病気で親を亡くしたり障害のある親と暮らしたりしている子どもたちに奨学金を交付しているあしなが育英会では、毎年、受験シーズンを前にしたこの時期に、受験費用や入学金を用意することが難しい家庭の高校3年生に対して、奨学金に加え一時支度金として40万円を貸与しています。

提出された申請書には支度金を必要とする理由が手書きで記されていて「新型コロナウイルスの影響で1年以上、母親が仕事に就くことができていない」とか「高校生の自分自身もアルバイトをして学費をためようとしていますが、シフトに入ることができず、思うように学費が得られません」といった厳しい実情がつづられています。

あしなが育英会によりますと今年度、支度金を貸与することを決めた高校3年生の数は全国で昨年度より136人多い496人となっていて、5年前に制度を始めてから最も多いということです。

あしなが育英会奨学課の富樫康生課長は「新型コロナウイルスの雇用や生活への影響が長引いていることで、公的な融資をすでに使い果たしてしまい、数万円を準備するのも難しいといった訴えが少なくありません。民間団体にできる支援にも限界があり、公的な支援はますます必要になっていると思います。国にはスピード感をもって給付を実施してほしい」と話していました。

支援団体理事「きめ細かい支援内容考えてほしかった」

今回の10万円給付について、子どもの支援に取り組む全国子どもの貧困・教育支援団体協議会の青砥恭代表理事は「給付があれば子どもたちに欲しいものを買ってあげられるし、困窮する家庭にとって非常にありがたい対策になる」と話しました。

その一方で「給付を生活費だけで使い切ってしまい教育のためのお金や今後の感染拡大に備えた資金が手元になくなると不安が残り続ける結果になってしまうかもしれない。また、大学の授業料は国立大学でも年間50万円以上となっていて学生自身もアルバイトをして学費をまかなっている家庭がとても多いのも実態だ。そうした家庭にも届くようにきめ細かい支援内容を考えてほしかった。目の前の貧困対策とともに、将来まで子どもを育てていける制度づくりや人材育成を同時に考えていく必要があり両方の問題に十分な対策を示す必要がある」と話しています。