JTB 本社ビル売却などで67億円黒字 再来年入社から新卒採用も

旅行業界最大手「JTB」のことし9月までの半年間の決算は、本社ビルを売却した利益を計上したことなどから、最終的な利益が67億円の黒字となりました。

JTBが19日、発表したことし9月までの半年間のグループ全体の決算によりますと、売り上げは去年の同じ時期よりも38%増えて、1798億円となりました。

これは新型コロナウイルスの感染拡大以降、企業の間で広がっているオンラインを活用した研修など新たな事業を行ったことによるものです。

また店舗や社員数の削減でコストを抑えたほか、東京・品川区の本社ビルを売却した利益など300億円あまりの特別利益を計上したことから最終的な利益は67億円の黒字となり、去年の同じ時期の781億円の赤字から一転して黒字を確保しました。

JTBの山北栄二郎社長は、記者会見で来年3月までの1年間の決算でも黒字を確保できるという見通しを明らかにした上で、再来年の4月入社から2年ぶりに新卒の採用を再開する方針を示しました。

山北社長は「依然として予断は許さないが、ワクチン接種が進んだことで、国内旅行の需要はこれから回復してくると考えている。引き続き旅行以外の事業の拡大など改革を進めていく」と述べました。