プロ野球 パ・リーグ オリックス25年ぶり日本シリーズ進出決定

プロ野球、パ・リーグのクライマックスシリーズファイナルステージ第3戦は、オリックスが9回ウラにロッテに追いつき、規定により、3対3のコールドゲームで引き分けました。
この結果、オリックスはリーグ優勝して与えられているアドバンテージの1勝を含めて対戦成績を3勝1引き分けとし、25年ぶりの日本シリーズ進出を決めました。

クライマックスシリーズファイナルステージの第3戦は、12日夜も京セラドーム大阪で行われ、2連勝のオリックスがアドバンテージの1勝と合わせて3勝0敗とし、日本シリーズ進出に王手をかけて迎えました。

オリックスは、1点を追う6回、1アウト一塁から2番・宗佑磨選手がロッテ先発の岩下大輝投手の変化球を捉え、ツーランホームランを打ち、逆転しました。

しかし、直後の7回に同点とされ、続く8回には6人目のヒギンス投手がロッテ・3番の中村奨吾選手にソロホームランを打たれ、勝ち越されました。

それでも打線は9回、連続ヒットでノーアウト一塁二塁のチャンスを作り、途中出場の小田裕也選手が、バントの構えからのヒッティングで3対3の同点に追いつきました。

この結果、規定によりコールドゲームで引き分け、オリックスはリーグ優勝して与えられているアドバンテージの1勝を含めて対戦成績を3勝1引き分けとし、残り試合でロッテが全勝しても上回ることができないため、25年ぶりの日本シリーズ進出を決めました。

オリックス 中嶋監督「全員でやっていく」

オリックスの中嶋聡監督は試合後「優勝しました。そして、日本シリーズも決めました。その先まで行きたいです。ヤクルトとの日本シリーズは、現役時代に負けているので勝ちたいです。初戦が本拠地なのでここで勝って、帰ってこないようにしたいですけど、第6戦、第7戦が行われる神戸で決めたい気持ちもあります。全員でやっていきます」とファンに向けて、決意を語りました。

ロッテ 井口監督「守り切れないところが優勝と2位の違い」

ロッテの井口資仁監督は、試合後「なかなか調子が上がってこない選手もいる中で、あとから点をとって、逆転をしたが最後、守り切れないところが、優勝と2位のチームの違いなのかと思います」と試合を振り返りました。

そのうえで「われわれは優勝を目指して1年間やっているので、2年連続でファイナルで負けて、自分たちの力でもう1回、勝ち上がっていかなきゃいけないと思います。秋季キャンプも他のチームもやっていますので、そこに負けないようにしっかりとやって、来季に向けて、スタートしたいと思います」と話し、すでに来シーズンを見据えていました。

ロッテ 岩下「最後の詰め 甘くなってしまった」

逆転のツーランホームランを打たれ、6回2失点でマウンドを降りたロッテの先発、岩下大輝投手は「試合の入りと、先制点を取った後の守りはうまく集中できていてよかったのですが、最後の詰めが甘くなってしまい、そこがよくなかったです。爪が割れた後、ちょっと簡単に入ってしまい、もっと慎重に行くべきでした。絶対に負けられない戦いでの失投、失点はチームに申し訳なく思います」と自身の投球を振り返りました。

オリックス 宗が勝負強さを見せる

25年ぶりの日本シリーズ進出に王手をかけて迎えた試合。

オリックスは7年目にしてレギュラーに定着した宗佑磨選手が一時逆転となるひと振りで勝負強さを見せました。

宗選手は、パンチ力のあるバッティングや身体能力の高さを生かした守備が持ち味の選手で、平成27年にドラフト2位で入団しました。

もともとはショートでしたが、プロに入ってから外野にコンバートされました。

なかなか1軍での出場機会を得られませんでしたが、昨シーズン、宗選手の才能に目をつけたのは当時は2軍監督だった今の中嶋聡監督です。

外野を守っていた宗選手にサードを守ってみてはどうかと再び内野を守らせると、身体能力の高さと柔らかなグラブさばきを生かして今シーズン、サードで初めてレギュラーに定着しました。

バッティングでも主に2番を打って、ここぞの場面で勝負強さを見せ、今シーズンは初めて規定打席に到達。

自己最高の打率2割7分2厘、ホームラン9本、42打点をマークしました。

クライマックスステージの11日までの2試合はヒットが1本と苦しんでいましたが、この日の第3戦は1点を追う6回の第3打席でした。

1アウト一塁の場面で、シーズン中は6打数ノーヒットと苦手にしてきたロッテの岩下大輝投手から初球の浮いたフォークボールを振り抜いて一時逆転となるツーランホームランを打ちました。

「なんとかランナーを進めて次のバッターに回そうと思っていたが最高の結果になって、めちゃくちゃうれしい」と宗選手。

短期決戦でも勝負強さを見せました。

ロッテ 岩下が1球に泣くも 来季につながるピッチング

ロッテは日本シリーズ進出はならなかったものの、先発の25歳岩下大輝投手が来シーズンにつながるピッチングを見せました。

岩下投手は、最速153キロのストレートと切れ味鋭いフォークボールを武器に今シーズン8勝。

後半戦に調子を落としたものの、オリックスとは3試合に登板し2勝負けなし防御率2.45と好相性です。

試合前日には、落ち着いた様子で「大事な試合で先発をやらせてもらえて、うれしい。きっちり気持ちの入った投球ができたらいい」と話しました。

そのうえで「1番2番を出すと得点の確率があがるので、出さないようにして、たとえ出したとしても、得点圏には置かないような状況をつくっていくことを意識したい。本当にまぐれでも抑えられたらいい」と気持ちを込めました。

そして12日の試合、力強いピッチングで5回まで、ヒット1本に抑え7つの三振を奪い、得点を与えない好投を見せました。

しかし6回、1番・福田周平選手にヒットを打たれると、爪を気にするそぶりをみせ1度ベンチに戻りました。

そのあとマウンドに戻り、2番・宗佑磨選手に投じた初球のフォークボールは高めに浮きライトスタンドに運ばれ、逆転のツーランホームランとなってしまいました。

試合前に警戒したいと話していた1・2番に、試合をひっくり返された岩下投手は、この回でマウンドを降り、6回2失点。

1球に泣く結果となりました。

このあと試合は接戦となり引き分けで日本シリーズ進出はなりませんでしたが、岩下投手の大舞台での経験は来シーズンにつながると現場で取材した記者は感じました。

オリックス 小田「きょうは家に帰っても寝られない」

9回、1点を追う場面で、バントの構えからヒッティングして同点に追いつくタイムリーを打った小田裕也選手は主に代走や守備での出場が多く、シーズン中のヒットはわずか1本でした。

小田選手は12日の試合を決めた一打について「代走と守備という役割を与えられていたので、打ちたいという気持ちはもちろんありましたけど、妥協せずに練習やってきたので、こんな大事な場面でバスターという形ですが、いいところに飛んでくれてよかった。久しぶりの感覚で最高でした。きょうは家に帰っても寝られないと思う」と振り返っていました。
また、今シーズンから指揮を執る中嶋聡監督については「いままでになかった感じの采配でセオリー通りではないというのはベンチにいて感じていました。僕らでも監督が何を考えているのか全然わからないですが、シーズンを通して、選手が成長して監督の考え方を自分の中に落とし込んで戦うことができました」と話していました。

日本シリーズは11月20日から

オリックスとヤクルトとの対戦となったことしの日本シリーズは11月20日から始まります。

第1戦と第2戦がオリックスの本拠地、京セラドーム大阪で行われ、その後は両チームの本拠地が使用できないため、第3戦から第5戦が東京ドーム、第6戦と第7戦がほっともっとフィールド神戸で行われます。

オリックス 中嶋監督の采配が光る

7年ぶりのクライマックスシリーズで躍動したオリックスの選手たち。

今シーズンから指揮を執る中嶋聡監督の采配が光りました。

日本シリーズへ王手をかけて臨んだファイナルステージの第3戦。

1点を追う9回でした。

先頭のT-岡田選手がヒットで出塁。

引き分けでも日本シリーズ進出が決まるオリックスは、続く安達了一選手の初球でバントを試みます。

ファールとなりましたが、ロッテの内野陣はバントシフトをしき、前に出てプレッシャーをかけていました。

続く2球目。

安達選手はヒッティング。

前に守るサードとショートの間を抜き、チャンスを広げます。

そして、次を打つのは途中出場の小田裕也選手。

今シーズン記録したヒットは1本でした。

ノーアウト一塁二塁、1点で勝負が決まる場面で、ロッテは再びバントシフトをしきました。

小田選手はバントの構えからバスターでのヒッティング。

極端に前に出てきたファーストの横を抜き、同点のタイムリーとなりました。

殊勲の一打を打った小田選手は「僕らでも監督が何を考えているのか全然わからない」と話しました。
選手たちが「勝負師」「策士」と表現してきた中嶋監督が、大一番の舞台でも意表をつく采配で、チームを25年ぶりの日本シリーズに導きました。

相手のヤクルトは、中嶋監督にとってはオリックスの選手時代の26年前敗れた相手です。

「なんとかやり返したい」と語った指揮官がどんな采配を見せるのか、日本シリーズでも目が離せません。