CSファイナルステージ第1戦 オリックスがロッテに勝利

プロ野球、パ・リーグのクライマックスシリーズファイナルステージの第1戦は、オリックスがロッテに1対0で勝ち、リーグ優勝して与えられているアドバンテージの1勝を含めて対戦成績を2勝0敗としました。

クライマックスシリーズファイナルステージは、リーグ優勝したチームにアドバンテージとして1勝が与えられ、先に4勝をあげたチームが日本シリーズに進出します。

パ・リーグは25年ぶりにリーグ優勝したオリックスと、ファーストステージを勝ち上がった2位・ロッテとの対戦となり、10日夜、京セラドーム大阪で第1戦が行われました。

オリックスは1回、2アウト一塁二塁のチャンスで5番のT-岡田選手がタイムリーヒットを打ち、1点を先制しました。

投げては最多勝や最優秀防御率などピッチャーの主な4つのタイトルを独占したエースの山本由伸投手が、150キロを超えるストレートに変化球をうまく織り交ぜ、10個の三振を奪いました。

山本投手は126球を投げて、ヒット4本に抑えて完封し、オリックスが1対0でロッテに勝ちました。

オリックスはアドバンテージの1勝と合わせてファイナルステージの対戦成績を2勝0敗としました。

一方、ロッテは、先発の石川歩投手が、5回の満塁のピンチを無失点で切り抜けるなど7回1失点と好投しましたが、打線が援護できませんでした。

ファイナルステージ第2戦の予告先発は、オリックスが今シーズン8勝を挙げた田嶋大樹投手。ロッテはベテランの美馬学投手です。

オリックス 山本投手 今シーズンの好調そのままに

クライマックスシリーズの初戦を任されたのは、オリックスの25年ぶりの優勝の立て役者、山本由伸投手。
短期決戦のポストシーズンでも盤石の投球を見せ、チームを勢いづけました。

5年目の山本投手は、150キロを超えるストレートを中心に、多彩な変化球を操り5月からシーズン終了までを15連勝で締めくくり、最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率と先発投手のタイトル4つを独占、チームの絶対的なエースに成長しました。

山本投手にとってはクライマックスシリーズは初の舞台で「勝つことが大切なので、僕自身はいつもどおりいいパフォーマンスを出せるように、最少失点で投げられるよう、むだなことは考えずにとにかくいいボールを投げたい」と意気込んでしました。

今シーズンの防御率は1.39と圧倒的な数字を残した山本投手ですが、パ・リーグで唯一、防御率が3.46と苦手にしていたのがロッテでした。
中でもレアード選手には5打数3安打、このうちホームラン2本を打たれていました。
10日の試合で山本投手は4回まで毎回ヒットを打たれランナーを背負う一方、苦手としていたレアード選手にはヒットを1本も許さず、要所を締めました。
さらに5回から8回までは1人のランナーも許さないピッチングで終盤にかけて調子をあげました。
山本投手はこのまま9回を完封、貫禄のピッチングを見せてチームを勝利に導きました。
今シーズン絶対的なエースに成長した山本投手が、初めてのクライマックスシリーズの舞台でも実力を発揮し、オリックスは大事な初戦を制しました。

山本投手の好投を支えた“カーブ”

150キロ台のストレートを生かす120キロ台のカーブ。今シーズンエースに成長した山本由伸投手の好投を支えたのは巧みな緩急の使い方でした。

初のクライマックスシリーズでチームの初戦を任された山本投手。1回の立ち上がりはストレートの球速が157キロを記録しますがコントロールが定まらず、ロッテの先頭、荻野貴司選手にヒットを許し、このあと2アウト二塁のピンチを招きました。
そして今シーズンの対戦打率が6割と苦手にしている4番・レアード選手との勝負となりました。ここで、フルカウントに追い込んでから投げたのが120キロ台のカーブでした。このカーブでレアード選手を見逃し三振に打ち取ると、徐々に調子を取り戻していきました。

山本投手はシーズン中にもカーブについて「他のボールと球速も違い、配球が行き詰まってもリセットができる変化球。カウントが取れたり、粘られても三振が取れたり、いろんな場面で使える」とその重要性を語っていました。
山本投手は、4回までは毎回ランナーを背負うものの、要所でカウントを取る球や、勝負球としてカーブを使い、5回以降はパーフェクトのピッチングを見せて1点を守りきって完封勝利をあげました。

試合後「序盤は毎回ランナーを出すなど、厳しいピッチングになっていたので、カーブに助けられた」と改めてカーブを交える重要性を話しました。
120キロ台のカーブを交え緩急をつけることでさらに生きる150キロ台のストレート。
チームの絶対的なエースに成長した山本投手が、緩急を巧みに使ったピッチングでロッテ打線を封じ短期決戦の初戦で大きな勝利をつかみ取りました。

ロッテ 石川投手 悔やまれる1失点

クライマックスシリーズファイナルの初戦を託されたロッテの石川歩投手はレギュラーシーズン、チーム打率リーグトップのオリックス打線をヒット5本に抑える好投を見せたものの、悔やまれる1失点でチームは敗れました。

33歳の石川投手はことし6月に右ひじのクリーニング手術を行って離脱。
それでも、シーズン終盤9月には復帰し、先月は3勝負け無し、防御率は0点台と抜群の結果。
さらに、先月13日のオリックス戦では9回を投げきり2失点で勝ち星をあげていました。

試合前日、取材に応じた際には「オリックスは上位打線がいいので、そこを出さないように、ランナーを出しても次で抑えたい。しっかりゲームを作ってチームを勝たせたい」と冷静な表情で答えていました。
しかし、立ち上がりの1回はコントロールが定まらず、2つのフォアボールを出して一塁二塁のピンチを招くと、今シーズン、石川投手との対戦打率が3割を超えているオリックスの5番・Tー岡田選手にストレートを捉えられ先制を許しました。
2回以降は打たせて取るピッチングでオリックス打線を抑え、7回を投げてヒット5本でしたが、1回の1失点が響き、チームは0対1で敗れました。

オリックス山本投手「勝ち切れてほっとしている」

完封勝利をあげたオリックスのエース、山本由伸投手は、試合後のインタビューで「本当にどきどきしたが、なんとか勝ち切れてほっとしている。1勝のアドバンテージはあるが、初戦の1勝は大事になると思ったので、絶対に勝ってやろうと思っていた」と話しました。
そして「1回に先制点を取ってもらって、とにかく守ろうと思って投げていたが、途中からもう少し点を取ってほしいなと思っていた」と話し、ファンの笑いを誘っていました。

オリックスT-岡田選手「なんとか後ろにつなごうと」

決勝点となる先制タイムリーを打ったオリックスのT-岡田選手は試合後のヒーローインタビューで「宗選手と杉本選手がつないでくれたので、なんとか後ろにつなごうと打席に入った。宗選手もよく走ってくれてよかった」と振り返りました。
また、1点を守り切って完封勝利をあげたエース・山本由伸投手のピッチングについては「きょうは本当に山本投手におんぶにだっこだった。あしたからは野手全員で点を取って勝ちたい」と話していました。

オリックス中嶋監督「山本、山本、山本ですね」

第1戦で勝ったオリックスの中嶋聡監督は、完封勝利をあげたエースの山本由伸投手について「もう山本、山本、山本ですね。立ち上がり疲れもあって決していい調子ではなったが、すばらしい修正能力だった。継投も考えたが、最後まで行かせた」とたたえました。
一方で1得点に終わった打線について「力みというかちょっとよくない。なんとか目覚めさせないとならない」と奮起を促しました。

ロッテ石川投手「最初ちょっと力みすぎた」

7回1失点と好投したものの敗れたロッテの石川歩投手は「調子はあまりよくはなかったが最初ちょっと力みすぎました。そのあとはなんとか粘れたかなと思います」と自分のピッチングを振り返りました。

ロッテ井口監督「あと1本が出なかった」

ロッテの井口資仁監督は「なかなか打ち崩せる投手ではないため足を絡めるなどして、得点圏まではランナーを進めたがあと1本が出なかった」と振り返りました。
そのうえで、11日以降の戦いに向けて「きょうは守りも含めてしっかりとした野球はできたので、あすから切り替えて戦っていきたい」と意気込みました。