抗体カクテル療法 予防目的の投与 条件付きで承認 厚労省

新型コロナウイルスの軽症患者などを対象にした「抗体カクテル療法」について、厚生労働省は、発症を予防する目的での投与も条件付きで承認しました。

2種類の抗体を同時に点滴で投与する抗体カクテル療法は、軽症から中等症で、かつ重症化リスクがある患者を対象にことし7月に承認されました。

日本での販売権を持つ中外製薬は、海外の治験で患者の家庭の濃厚接触者に投与した結果、感染して発症するリスクを81%減らす効果が確認できたなどとして、発症を予防する目的での投与も認めるよう追加で申請していました。

これについて厚生労働省は、投与する人を患者に濃厚接触した家族などか無症状の患者とし、かつ原則として重症化リスクがあることを条件に、5日、承認しました。

ただし、感染症はワクチンで予防することが基本だとして、投与の対象はワクチンの効果が不十分と考えられる人などに限るということです。

また、点滴より短時間で済む皮下注射で投与することも承認されました。

発症を予防する目的で新型コロナウイルスの薬が承認されたのは、国内で初めてです。