JR東海 2年連続で最終赤字の見通し 東海道新幹線の利用者減で

JR東海は、来年3月までの1年間の最終的な損益について、これまでの黒字予想から一転して、2年連続の最終赤字になるという見通しを示しました。
新型コロナウイルスの感染拡大で、東海道新幹線の利用者の減少が続き、鉄道収入の回復が遅れていることが主な要因です。

JR東海が27日に発表した、ことし4月から先月までの半年間のグループ全体の決算によりますと、売り上げは去年の同じ時期と比べて14.5%増加し、3869億円となった一方、最終的な損益は444億円の赤字となり、中間決算としては2年連続の最終赤字となりました。

また、新型コロナウイルスの感染拡大で東海道新幹線の利用者の減少が続き、想定より鉄道収入の回復が遅れていることから、来年3月までの1年間の最終的な損益についても、これまでの黒字予想から一転して300億円の赤字と、2年連続の最終赤字になるという見通しを示しました。

JR東海の金子慎社長は27日の記者会見で「感染拡大で極めて厳しい経営環境が続いた。現在は低水準だが新幹線利用の回復が始まっているため、安全で安定な輸送を最優先に利用回復に努め、輸送機関の役割を果たす」と述べました。