熊本の製薬会社開発ワクチンを3回目接種に 年内に臨床試験開始

熊本市の製薬会社KMバイオロジクスは、現在開発中の新型コロナウイルスワクチンを、3回目の接種となる、いわゆる「ブースター接種」で使えるようにするため、臨床試験を年内に開始し、来年度中の実用化を目指す考えを明らかにしました。

これは、熊本市の製薬会社KMバイオロジクスの永里敏秋社長などが、25日に記者会見を開いて明らかにしました。

それによりますと、現在、開発中の新型コロナのワクチンについて、ことし3月から初期の臨床試験を行った結果、ファイザー製やモデルナ製のワクチンなどと同等の安全性が確認できたとしています。

そのうえで、すでに2回の接種を終えた人が3回目の接種を行ういわゆる「ブースター接種」で使えるようにするため、臨床試験を年内に開始するとしていて、有効性と安全性が確認されれば、国に承認を申請して、来年度中の実用化を目指すということです。

ブースター接種での臨床試験を行うことについて、KMバイオロジクスは、すでに2回接種した人が全体の7割近くになっていて、ニーズが高いと判断したとしています。

このワクチンについては、1回目の接種をする人に向けた臨床試験も、今月22日から国内の2000人を対象に始めていて、再来年度中の実用化を目指すということです。