羊など1000頭超 スペイン「移牧祭り」コロナ影響で2年ぶり

スペインの首都マドリードで、1000頭を超える羊などの群れが街なかを移動する祭りが行われました。去年は新型コロナウイルスの影響で中止を余儀なくされましたが、2年ぶりに通りを埋め尽くした羊の大群に訪れた観光客は圧倒されていました。

この「移牧祭り」は、スペイン北部の羊飼いが冬を前に、温暖な南部の牧草地を目指し羊を連れて国内を縦断する移牧の文化を広く知ってもらうとともに保護につなげようと、毎年行われています。

去年は新型コロナウイルスの影響で中止を余儀なくされましたが、ことしは開催にこぎつけ、24日、羊飼いに連れられた1000頭を超える羊やヤギがマドリード中心部の通りを埋め尽くしました。

沿道には国内外から多くの観光客が詰めかけ、首につけた鐘を鳴らしながら歩く羊や、民族衣装を身にまとった参加者たちの踊りを写真に収めるなどして、2年ぶりの祭りを楽しんでいました。

アメリカから来たという女性は「すばらしいです。これほど近くで羊の群れを見られるとは思いませんでした」と、興奮した様子で話していました。

スペインでは、人口のおよそ8割が新型コロナワクチンの接種を終え、1週間当たりの新規感染者数はこれまでで最も多かったことし1月末の20分の1以下まで減っています。