体操 内村航平 五輪敗退を乗り越え「やりきった」世界選手権

北九州市で開かれた体操の世界選手権で内村航平選手は、メダル獲得こそならなかったものの、東京オリンピックの予選敗退を乗り越えての鉄棒の演技に「やりきった」と充実感を漂わせました。

内村選手は、東京オリンピックの予選で敗退したあと、「モチベーションが上がらない」と、練習に身が入らない日々が続きました。

「人生最大の目標」と位置づけていた東京オリンピックを終え、次の目標を定められずにいました。

圧倒的な練習量で、「何をしている時よりも体操を練習している時間が好き」と話していた内村選手が10分程度で練習をやめてしまうことがあったと言います。

オリンピック後、最初の実戦となった9月の全日本シニア選手権。調整は間に合っていませんでしたが、何かを変えたいと大会に出場しました。
結果は7位。最後の着地で後ろに大きくよろめいてしまいました。それでも、このミスで「スイッチが入った」と、再び自身の心に火がともりました。

世界選手権まで残された時間は1か月もありませんでしたが、必死に練習に取り組みました。

迎えた世界選手権の決勝。
H難度の大技、「ブレットシュナイダー」はバーをキャッチした際にひじがやや曲がるなど技の完成度は状態がいい頃には及びませんでしたが、9月の大会では決められなかった着地をぴたりと決めました。

「会心の一撃」だったという着地で観客から大きな拍手を受けました。

順位は6位でしたが、観客からの声援や拍手に「スポーツは結果がすべて。ただ、きょうはそうではなかった」と充実感を漂わせて振り返りました。

スポーツの新たな一面を感じ、「この大会でスポーツは結果がすべてではないことを知ることができた。そこの追求はやってみたい」と話した内村選手。オリンピックの予選敗退を乗り越えた32歳は再び前を見据えていました。