イギリス 一日の感染者5万人超 首相 “今の対策を続けていく”

イギリスでは新型コロナウイルスの一日の感染者が5万人を超え、対策の強化を求める声が上がる一方で、ジョンソン首相は感染者の増加は専門家の予測の範囲内だとして、追加のワクチン接種など、今の対策を進めていく考えを示しました。

イギリスでは新型コロナウイルスの感染拡大がヨーロッパの中で目立っていて、21日には一日の感染者がことし7月中旬以来、初めて5万人を超えました。

イギリスの医師会は20日「混雑した場所でのマスク着用の義務化など、感染拡大を抑えるためのさらなる対策をとらないのは政府の意図的な怠慢だ」と批判する声明を出すなど、対策の強化を求める声が上がっています。

一方、ジョンソン首相は21日、感染者数は多いものの専門家の予測の範囲内だとしたうえで「今の対策を続けていく。ワクチンによって強く守られていて去年とは比べものにならないほどよい状況で秋や冬に向かっている」と強調しました。

そして、3回目となる追加のワクチン接種などを引き続き進めていく考えを示しました。

ロンドンのあるイングランドでは、ほぼすべての規制が撤廃され、街なかではマスクを着ける人の姿も減っています。

政府は死者や重症化する人は大きく増えていないとしていますが、医療現場では感染がさらに拡大し、医療がひっ迫することへの懸念も強まっています。