ワクチン効果の持続期間は 近畿大学で抗体量の追跡調査始まる

新型コロナウイルスのワクチンを接種したあと、感染を防ぐための抗体の量が時間の経過とともにどのように変化するのか確かめる追跡調査が、近畿大学で始まりました。

東大阪市にある近畿大学では、これまでに学生や教職員など2万3000人余りが、新型コロナのワクチンを2回、接種し終えています。

調査はワクチンを接種したあと、感染を防ぐための抗体の量が時間の経過とともにどのように変化し、ワクチンの効果がどれくらいの期間持続するのか、確かめるために行われます。

調査の対象は、接種を終えた学生や教職員のうち希望者およそ300人で、3か月に1度、血液を採取して、4回にわたって抗体の量を調べます。

今回の調査では、喫煙や飲酒などの生活習慣や、副反応の有無などのアンケートも行い、年齢や性別、生活習慣などの違いと抗体の量の関連性を調べ、ワクチンの効果に影響を与える要因を分析することにしています。

調査に協力した4年生の学生は「自分の体で実際にワクチンの効果を調べれば、いろいろな情報に惑わされないと思って協力しました。調査でワクチンの信頼性が上がれば、接種がより進んで普通の社会に戻れる日が来るのかなと思います」と話していました。
調査を行う近畿大学メディカルサポートセンターの藤本美香センター長代理は「幅広い年齢で抗体検査ができる大学の強みを生かして得たデータを全国に共有して、これからの感染対策に役立てたい」と話していました。