オーストラリア 一部地域で自国民の帰国後隔離を免除へ

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、入国者に隔離を義務づけているオーストラリアで、最大都市シドニーのある州が、来月から帰国した自国民は隔離を免除すると発表しました。州政府としては海外との往来を徐々に再開し、経済の回復を図りたい考えです。

オーストラリアは、新型コロナ対策として、去年3月から海外との往来を厳しく制限し、帰国した自国民や特別な許可を得て入国した外国人に、入国後、ホテルでの14日間の隔離を義務づけています。

最大都市シドニーのあるニューサウスウェールズ州は、15日、住民のワクチン接種が順調に進んでいるとして、接種を終えた自国民については11月1日から帰国後の隔離を免除すると発表しました。

一方、このあと会見したモリソン首相は、外国人についてはこれまでどおり入国後の隔離が必要になるとしました。

モリソン首相は「今回の隔離免除は前向きな一歩だ」としたうえで、外国人留学生や観光客などの受け入れは今後、段階的に進めていく考えを示しました。

シドニーでは今週、飲食店などの店内営業が3か月半ぶりに再開されたばかりで、地元の州政府としては、経済活動や海外との往来を徐々に再開し、打撃を受けた経済を回復させたい考えです。