初の登録無形文化財に「書道」と「伝統的酒造り」

担い手不足や感染拡大の影響が懸念される無形の文化財を保護していこうと新たに設けられた「登録無形文化財」に、「書道」と「伝統的酒造り」の2件が初めて登録されることになりました。

「登録無形文化財」は、生活文化や芸能、工芸技術などを幅広く保護していくため、文化財保護法の改正によりことし新設された制度で、重要無形文化財に指定されていない文化財のうち、特に保存や活用が必要なものが対象となります。

15日は文化庁の文化審議会が、初めての登録無形文化財として「書道」と「伝統的酒造り」の2件を末松文部科学大臣に答申しました。

このうち「書道」については、高度に美的な表現を創出してきたとしたうえで、江戸時代には伝統的な書法が広く受け入れられたとして、生活文化における歴史的な意義とともに芸術的な価値が高いと評価しています。
日本書道文化協会の副会長で書家の高木聖雨さんは「これを機に日本の書道が盛んになってくれたらこれ以上の喜びはない。ユネスコの無形文化遺産登録が最終目標なので、今後も継承や発展を続けていきたい」と話していました。
「伝統的酒造り」については、造り手の経験の蓄積によって築き上げられた手作業のわざを指すとしていて、明治以降に機械化や大規模化が進んだあとも現在まで受け継がれ、味や香りなどに関する多様な表現を行っており、歴史上の意義があるとしています。

無形の文化財をめぐっては、担い手不足に加え新型コロナウイルスによる活動の減少などの影響が懸念されていて、新たな制度に登録されると国から保存や公開に必要な経費が補助されます。