NTTドコモ通信障害 3G復旧見通し立たず 副社長が会見で陳謝

NTTドコモは、14日に発生した通信障害などについて記者会見を開き、いまも利用しづらい状況が続いている通信規格の3Gについては、復旧の見通しが立っていないと説明しました。

この中で、NTTドコモの田村穂積副社長は通信障害などについて「お客様や多くの方々にご迷惑、ご心配をおかけしていることをおわび申し上げます」と陳謝しました。

会社によりますと「ガラケー」と呼ばれる携帯電話に使われる3Gの利用者は全国でおよそ800万人だということですが、通信障害の影響で一部で利用しづらい状況が続いています。

田村副社長は3Gの復旧について「明確な回復の予定時間を示すことはできない」と述べ、見通しが立っていないと説明しました。

14日の通信障害にともなって、通信サーバーに新たに情報の登録が必要になり、その処理に時間がかかっているため復旧が遅れているということです。

サーバー切り替え工事で通信障害に

また、14日午後5時に発生しおよそ3時間続いた通信障害について会社側はタクシーの電子決済機器や自動販売機などに使われる通信サービスの、サーバーの切り替え工事を行っていたところ、大量の情報がネットワーク上に流れて混雑し、通信障害が起きたことを明らかにしました。

復旧発表後 通信量3倍に増え利用しづらい状況続く

さらに通信障害が復旧したと発表したあとにも、通話や通信が利用しづらい状況が続いたのは発表後、通信量が3倍に増えたためなどと説明しました。

田村副社長は通信障害などについて「きのう発生した音声通話、データ通信サービスがご利用しづらい事象についてお客様や多くの方々にご迷惑、ご心配をおかけしていることをおわび申し上げます」と陳謝しました。

200万人 通話やデータ通信まったく利用できず

また会社側によりますと、通信障害の影響で通話やデータ通信がまったく利用できなくったのは200万人にのぼっているということです。

通信や通話サービスを利用しづらくなった人はさらに多いとみられるということです。

タクシー各社 クレジットカードなどで支払い出来ず

14日に発生したNTTドコモの通信障害で、東京都内のタクシー各社ではクレジットカードなどでの支払いが出来なくなるトラブルも相次ぎました。

このうち国際自動車では、14日午後6時ごろから車内にある決済端末が通信障害で作動しなくなり、クレジットカードなどでの支払いができなくなったということです。
利用客には現金での支払いをお願いしたということですが、現在も一部の端末で決済ができない可能性があるとしています。

国際自動車は「一部のお客様には大変ご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした」とコメントしています。

東京都内のタクシー会社では、このほかに日本交通と帝都自動車交通でもクレジットカードなどでの決済が出来ないトラブルが一時的に発生したということです。

ネット上でトラブルの声 スマホ決済出来ず

全国規模で起きたNTTドコモの通信障害をめぐって、ネット上では「きょうの授業停止を伝える連絡、スマホに通知が来たのはきょう学校に着いた瞬間」とか「つながらなくて子どもの習い事のお迎えですれ違いになってしまった」など連絡がつかないことによるトラブルの声があがっています。

また「タクシーに乗ったがスマートフォンを利用した決済ができない」「多少は現金を持っていないとダメだ」など、スマホでの決済ができずに困ったという声もあがっていました。

さらに「ライブの電子チケットが表示できなかった」など楽しみにしていたイベントに参加できるのか不安だったという声や、「スマートフォンのカーナビシステムがつながらない」など車の案内も不便になっていたという声もありました。

専門家「バックアップ体制必要」

NTTドコモの今回の通信障害について、通信業界に詳しいMM総研の横田英明研究部長は「古いシステムから新しいシステムに移行するにはバックアップ体制をとっておく必要があるが、トラブルが起きてしまった以上、それが完全ではなかった、と言わざるを得ない」と指摘しました。

「携帯ネットワークは社会インフラ」

そのうえで「現在の携帯ネットワークは電話だけでなく、電子決済や定期券の代わりになったり、自転車を借りる際に使ったり、身のまわりで使うものがどんどんつながり、社会インフラになっている。今後、5Gの時代になるとさらに家電、工場の機械、自動運転の車とつながっていくので、通信障害がおきれば影響はもっともっと広がっていく可能性は否定できない。社会インフラの会社としてトラブルがないように担保することが必要だ」と述べました。

「ひとつの携帯端末で複数の違う回線 リスク分散を」

一方、通信障害への備えについては「海外では、ひとつの携帯端末で複数の違う回線を使うことができるのが当たり前になっているが、日本ではまだ普及していない。ユーザーのリスクの分散の観点から、監督官庁の総務省も加わって、こうした取り組みを進める必要がある」と指摘しています。