感染状況改善傾向も「冬に備えワクチンを」都モニタリング会議

東京都のモニタリング会議が開かれ、専門家は、都内の新型コロナウイルスの感染状況は改善傾向にあるものの、注意が必要だとしたうえで「感染拡大のリスクが高くなる冬に備え、ワクチン接種をさらに推進する必要がある」と呼びかけました。

会議で、都内の感染状況は、上から3番目の警戒レベルが維持されました。

専門家は「改善傾向にあるが注意が必要だ」として、引き続き基本的な感染防止対策を徹底するよう呼びかけました。

また、医療提供体制は、上から2番目の警戒レベルが維持されました。

専門家は維持した理由として、新規陽性者数は減っている一方、重症患者の8割が人工呼吸器の管理期間が14日以上で、集中治療室の使用が長期化するなど、救命救急の医療体制への影響が残っているためだと説明しています。

一方、12日の時点で、都内の全人口のうち2回目のワクチン接種を終えた人は63.3%となったことが報告されました。

専門家は「感染拡大のリスクが高くなる冬に備え、重症化の予防効果と死亡率の低下が期待されていることを周知し、ワクチン接種をさらに推進する必要がある」と呼びかけました。

このほか、専門家は「冬に備えて都、保健所、医療機関が連携し、地域全体で早期発見、早期治療の体制を強化する必要がある。新規陽性者数が少ない今が、その時期だ」と指摘しました。

都内の感染状況と医療提供体制の分析結果

14日のモニタリング会議で示された、都内の感染状況と医療提供体制についての分析結果です。

感染状況

新たな感染確認の7日間平均は、すでに100人を下回っていて、13日時点では86.3人となりました。8週連続の減少です。

都内のワクチンの接種状況は、12日時点で、全人口のうち、
▽1回目を終えた人は70.5%
▽2回目を終えた人は63.3%でした。

専門家は、接種したあとも感染し、本人は軽症や無症状でも、周囲の人に感染させるリスクがあるとして、ふだん会っていない人との飲食や旅行など、感染リスクの高い行動を引き続き避けるよう呼びかけました。

今月11日までの1週間に感染が確認された人の年代別の割合は、
▽20代が22.4%と最も高く、
次いで、
▽30代が19.4%
▽40代が13.6%
などとなっています。

感染経路がわかっている人では、
▽同居する人からが最も多く66.3%で、
次いで、
▽高齢者施設や病院、保育園や学校といった施設での感染が15.8%となっています。

医療提供体制

入院患者は、13日時点で480人で、前の週より271人減りました。

年代別では、
▽50代が最も多く全体のおよそ21%、
次いで、
▽40代がおよそ17%でした。

都の基準で集計した13日時点の重症患者は43人で、前の週より34人減りましたが、専門家は「いまだ多く、去年の同じ時期を上回っている」と指摘しました。

重症患者の年代別は、
▽50代が最も多く23人
次いで、
▽60代が10人
▽40代が6人でした。

13日時点で、
▽自宅で療養している人は、前の週より307人減って343人
▽医療機関に入院するか、ホテルや自宅で療養するか調整中の人は、135人減って209人となりました。

今月11日までの1週間に亡くなったことが報告された人は74人で、このうち自宅療養中に亡くなった人は4人でした。

専門家 “すごく大事な時期 今 接種を”

会議のあと、国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は「この時期がすごく大事なので、まだワクチンを打っていない方々に対して、やはり接種が重要だと、とにかく呼びかけていく必要がある。この時期に、もう一回ネジを巻き戻して『とにかく今、打ちましょう』ということを伝えることが非常に大事だ」と述べました。

小池知事「感染防止対策を日常生活の一部に」

会議のあと、小池知事は「緊急事態宣言が解除され、今はリバウンド防止措置期間だ。この期間中に、これまで実施してきたさまざまな感染防止対策を日常生活の一部として定着をさせ、感染者数を減らしていく」と述べました。

そのうえで「ここまで感染が抑えられてきたのは、ワクチンの接種を推進してきたこと、さらに夜間の人流の抑制や基本的な感染防止対策など都民の協力のたまものだ。コロナの特性を知って正しく恐れる。そのうえで対策を徹底して、さらに感染を抑え込んでいく。ぜひとも引き続きの協力をよろしくお願いしたい」と呼びかけました。