バイデン大統領 “港を24時間態勢に” 物流停滞で緊急取り組み

アメリカのバイデン大統領は、サプライチェーン=供給網の混乱による品不足などに対応するため、西海岸の主要な港、ロサンゼルス港を24時間態勢にするよう支援するなど、物流の停滞解消に向けた緊急の取り組みを発表しました。

アメリカでは新型コロナウイルスの影響で供給網が混乱し、原材料や人手が足りなくなる状況が起きていて、品不足を背景にした物価の上昇が長期化する懸念も強まっています。

こうした事態を受けてバイデン大統領は13日、演説し、供給網の混乱の1つになっている港の物流の停滞を解消させる緊急の取り組みを発表しました。

具体的には、中国などからの輸入品を受け入れる西海岸の玄関口、ロサンゼルス港を週末も含めて24時間態勢に移行するよう国が支援したり、「ウォルマート」や「フェデックス」といった小売りや物流の大手企業に夜間の勤務時間を増やすよう促したりして状況の改善を図るとしています。

バイデン大統領は演説で「物流をスピードアップさせる最初の大きな一歩だ」と強調しました。

供給網の混乱に伴う物価の上昇をめぐっては、国内の8割以上の人が懸念しているとする世論調査もあり、今回の緊急対応は、バイデン政権が市民生活への影響に神経をとがらせていることをうかがわせています。