コロナ禍で困窮 イスラム教徒に「ハラル」対応の食品配布 東京

新型コロナウイルスの影響が長引く中、留学生など日本で暮らすイスラム教徒の生活を支援しようと、26日、都内にある日本最大級のモスクで、イスラム教の戒律に従った「ハラル」に対応した食品が無料で配布されました。

食品の無料配布が行われたのは、東京 渋谷区にある日本最大級のモスク「東京ジャーミイ」です。

モスクの一角には、イスラム教の戒律で禁止されている豚肉などを使っていないインスタントの麺類や豆の缶詰などハラルに対応した食品が用意されました。

食品はモスクの呼びかけで、都内に住むイスラム教徒などが持ち寄ったということで、訪れた人たちは必要な食品を袋に入れて持ち帰っていました。

東京ジャーミイによりますと、新型コロナウイルスの影響が長引く中、中東や中央アジア出身の留学生などから生活が厳しくなったという声が、多く聞かれるようになったということです。

都内に住むチュニジア人の30代男性は「ハラル食品があって助かります。生活に困っているイスラム教徒の人も周りにいるので、みんなで力を合わせて乗り越えたい」と話していました。

東京ジャーミイのムハンメッド・ラーシット・アラス代表は「イスラム教には、貧しい人を助けなければいけないという教えがあります。困っている人に対して、できるかぎりサポートをしていきたい」と話していました。