自民党総裁選 オンライン政策討論会2日目 24日の動きは

自民党総裁選挙は23日に続き、4人の候補者がオンラインで国民からの質問に答える政策討論会が行われ、外交・安全保障やエネルギー政策などをめぐって意見が交わされました。

今回の自民党総裁選挙では感染対策のため各地での街頭演説会を実施せず、その代わりとして23日から4日間の日程で、4人の候補者がオンラインで国民からの質問に答える政策討論会が行われます。

午後6時から始まった2日目の討論会は、抽せんで選ばれた100人が参加して、外交・安全保障、環境、エネルギーの政策について質疑が行われ、この中で今後日本にとって重要な国や地域はどこになるかと問われたのに対し、各候補が答えました。
河野規制改革担当大臣は「国際社会で影響力を増していくであろう中国との関係をどうマネージするかが大事になる。オーストラリアをはじめ価値観をともにする国々としっかり連携していけるかや、ASEANをはじめアジアの国々と同盟関係をどう築いていくかも非常に重要だ」と述べました。
岸田前政務調査会長は「中国とどのような関係をつくるのかが大きな課題になる。中国とは隣国であるし、経済をはじめ深い関係がある。アメリカとの関係を基軸にしながらも、中国との間でも対話を維持しながら関係を安定化させていく微妙なかじ取りが日本の外交に求められる」と述べました。
高市前総務大臣は「日米同盟が基軸であると同時に、オーストラリアやインド、東南アジア諸国や、イギリス、フランスなどと緊密な関係を保っていく必要がある。サプライチェーンのリスクにも 非常に深刻な思いを持っているので、経済安全保障や国防の分野で十分に協調していける国だ」と述べました。
野田幹事長代行は「戦後、日米同盟という基軸ができたが、昨今は必ずしも『すべて日本を守ってくれる』という状況ではなくなりつつある。インド太平洋戦略で、中国やロシアも含め、さまざまな国々と連携をし、友好国をつくり上げながら平和と安全を守っていきたい」と述べました。
このほか、各候補の24日の動きをまとめました。

河野氏 決選投票に備え支持拡大訴え

河野規制改革担当大臣は午後、国会内で開かれたみずからの陣営の会議に出席し、およそ50人の国会議員を前に「『暴走している』とか『やりすぎだ』などの指摘もある。常に私が正しいとは思わないが、大きな問題を見ないふりしない自民党でなければならない」と述べました。

そのうえで「チームを組んで国を前に進めていきたい。ときにしっかりとブレーキを踏み、ハンドルを握ってもらって一緒に進んでいきたい」と述べ、支持の拡大に改めて協力を求めました。

そして会議では、1回目の投票で誰も過半数に届かず決選投票にもつれ込むこともにらんで、終盤の選挙戦では国会議員に対し、決選投票での支持も含めて働きかける方針を確認しました。

このあと河野氏は記者会見で「党員の声をしっかり取り入れた1回目の投票で決められるのが望ましいが、決選投票になった場合にも備えていかなければならない」と述べました。
また河野氏は、24日夜に出演したBS日テレの「深層NEWS」で年金制度改革をめぐり、基礎年金の財源を全額、消費税で賄うとする、自らの考えについて「『消費税は何%になるんだ』という枝葉の議論になり、年金制度の議論ができないなら引き下げて年金の議論をきちんとしたい。どんな案でもテーブルに乗せて議論することが大事だ」と述べました。

一方、河野氏はこれに先立って国会内で行った記者会見で、先に、政府・自民党内の議論の進め方について「党の部会でギャーギャーやるよりも、副大臣や政務官のチームを半ば非公式に作ったらどうか」などと発言したことについて「不適切で反省している。取り消したい」と撤回しました。

岸田氏 福島県のJA関係者と意見交換

岸田前政務調査会長は午前、国会内で福島県のJAの関係者およそ10人と意見交換しました。

この中でJAの関係者は新型コロナウイルスによる需要の減少などで、コメの価格が下落し、在庫が増えていると説明したうえで「極めて危機的な状況だ。農家が『頑張るぞ』と思える農業政策を実現してもらいたい」と要望しました。

これに対し岸田氏は「コメの需給や販売環境の改善に向けて、あらゆる手立てを講じていかないといけない。私は、コメの政策や中小・家族農業への支援は誰よりも具体的に提案していると自負している」と強調しました。

一方、岸田氏は政府の規制改革について「農家の皆さんから『現場の実態とかけ離れた規制改革が進められている』という不安の声を聞いてきた。現場のためにならないことが真の改革と言えるのだろうか」と指摘しました。

そのうえで「これまで行った規制改革を現場目線で検証し、規制改革推進会議は改組して現場の声が反映される形に見直す。構造改革一辺倒の新自由主義からの転換が必要だ」と述べ、規制改革のあり方を見直す考えを示しました。

高市氏 デーモン閣下さんらと面会

高市前総務大臣は午前、国会内でアーティストのデーモン閣下さんや日本音楽事業者協会の関係者と面会しました。

この中で協会の担当者からは、新型コロナウイルスの影響でコンサートや演劇の自粛が続いているうえ、再開まで時間がかかることが見込まれるとして事業を継続するためのさらなる支援が必要だと要望しました。

またデーモン閣下さんも「エンターテインメント業界に協力してほしい」と求めました。

これに対し、高市氏は「1年半に続く自粛で事業者やアーティストが大変なことは想像できる。衆議院選挙が終わったら、年内に大型の補正予算を編成するよう頑張りたい」と述べました。

そして持続化給付金を再び支給することや政府が行う制限緩和に向けた実証では、イベントの開催要件を明確に示すことが必要だという認識を示しました。

野田氏 日本商工会議所の三村会頭とオンライン会談

野田幹事長代行は午後、日本商工会議所の三村会頭とオンラインで会談しました。

この中で三村会頭は「飲食、宿泊、観光などの事業者は窮地に陥り、倒産や廃業の危機に立っている。こうした事業者への重点的な支援と、社会経済活動の正常化に向けた道筋や出口戦略の提示が必要だ」と指摘しました。

これに対し、野田氏は「優先順位をしっかり決めて、経済活動の再開を進めていきたい。まずワクチンを接種してもらい、自宅にいても不安を感じないよう、口から飲める治療薬の開発に集中投資して病院で点滴を打たなくていいような治療を確立すべきだ」と述べました。

そのうえで、中小企業が事業を継続するための支援や非正規で働く人への支援に取り組む考えを示し「経済や子どもたちの将来を潰さないために、人流も恐る恐るながらも始動していきたい」と述べました。

麻生副総理・財務相「消費税で基礎年金の財源 課題多い」

総裁選挙で年金制度改革をめぐって基礎年金の財源を全額、消費税で賄う案が議論されていることについて、麻生副総理兼財務大臣は閣議のあとの記者会見で特定の候補者の発言についてはコメントしないとしたうえで「私の記憶では民主党政権で同様の案が出たが、当時、野党だった自民党が反論してこの話はなくなった。あの案を実行しようとすると大幅に消費税率を上げなければならない」と述べ、実現には課題が多いという認識を示しました。