北朝鮮 キム・ヨジョン氏 韓国との関係「回復の論議する用意」

韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領が、朝鮮半島の平和のためには朝鮮戦争の終戦宣言を行うべきだと提案したのに対し、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記の妹のキム・ヨジョン(金与正)氏が談話を発表し「敵対的でさえなければ関係回復について論議する用意がある」として、韓国との関係改善に言及しました。

韓国のムン・ジェイン大統領は今月21日、国連総会で演説し「朝鮮半島の平和のはじまりはいつでも対話と協力だ」と述べて、70年近く休戦状態が続いている朝鮮戦争の終戦宣言を改めて提案しました。

これについてキム・ジョンウン総書記の妹のヨジョン氏が24日、国営の朝鮮中央通信を通じて談話を発表し「朝鮮半島の不安定な休戦状態を終わらせ、相手に対する敵視を撤回するという意味で興味深い提案だ」としています。

そのうえで「今後の言動をしっかり考え、敵対的でさえなければ、いくらでも再び緊密な意思疎通を維持し、関係回復と発展の展望について建設的な論議をする用意がある」として、韓国との関係改善に言及しました。

北朝鮮は、24日朝も外務省のリ・テソン次官がアメリカと韓国に対して敵視政策を撤回するよう求める談話を発表していて、相次いで談話を発表することで韓国に揺さぶりをかけるねらいがあるとみられます。

韓国大統領「対話の扉開いたまま さまざまなこと考慮」

これに先立ち、韓国のムン・ジェイン大統領は、アメリカから帰国する機内で、同行した記者団の取材に応じ、その内容が、24日、明らかになりました。

この中でムン大統領は、北朝鮮がミサイルを相次いで発射したことに関連して、ICBM=大陸間弾道ミサイルや核実験ではなかったと指摘し「アメリカが対話を断念しない程度の低いレベルで緊張を高めている」との認識を示しました。

そして、北朝鮮は「対話の扉は開いたまま、さまざまなことを考慮しているとみられる」と述べました。

また、国連総会で終戦宣言を改めて提案したのは、対話が必要なタイミングになったからだとしたうえで「終戦宣言は、戦争を終わらせて、平和交渉に入るという一種の政治宣言だ」と説明しました。

さらにムン大統領は、残す任期が8か月を切る中「南北関係が進展する機会があるなら、最後まで努力するのがわが政府の責務だ」とする一方で、北朝鮮についても「対話と外交の道を選択することが有利だと北が判断すると信じている」と述べました。