大阪府 外来診療や往診で「抗体カクテル療法」拡充へ新方針

新型コロナウイルスの感染が今後、再び拡大した場合に備え、大阪府は外来診療や往診での「抗体カクテル療法」の実施を拡充していくことなどを盛り込んだ、新たな方針を公表しました。早期治療を確実に行うことで、重症化を防いでいくとしています。

宿泊療養を予約 コールセンターも試行的に運用へ

大阪府の吉村知事は、定例の記者会見で、医療や療養の体制強化を盛り込んだ、新たな府の方針を公表しました。

方針では早期の治療によって重症化を予防することが重要だとして、自宅療養者などへの「抗体カクテル療法」の実施を拡充していくとしています。
具体的には「抗体カクテル療法」を外来診療で受けられる体制を府内全域で整備するため、新型コロナの入院患者を受け入れている比較的大きな病院に加え、検査を行う診療所にも実施を要請するとしています。

また、これまで試験的に行ってきた往診での「抗体カクテル療法」についても、医師会と連携しながら拡充していくとしています。

さらに、保健所を介さなくても宿泊療養施設に入所できる仕組みを構築するとしていて、感染が判明して3日が経過しても保健所からの連絡が来ない大阪市民を対象に、宿泊療養を予約できるコールセンターを、今月27日から来月22日まで試行的に運用し、体制を整備するとしています。

一方、吉村知事は今月30日が期限となっている緊急事態宣言の扱いについて「国が定めている解除の基準をベースに、感染が広がりやすいという大阪の特性も踏まえたうえで、解除するのが適切かどうか判断したい」と述べ、週明けまでに府としての考えをまとめ、国に伝える方針を示しました。